ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

最も富裕な1パーセントが、2016年までに残り全てよりも多く所有するようになる

 「あるとき、富んでいる人のところにひとりの旅人が来ました。彼は自分のところに来た旅人のために自分の羊や牛の群れから取って調理するのを惜しみ、貧しい人の雌の子羊を取り上げて、自分のところに来た人のために調理しました」(サムエル第二12:4)

 2015年1月20日の東京新聞では、「膨らみ続ける富裕層の資産 1%が世界の半分所有」という見出しで、1月21日のダボス会議の開始を意識したオックスファムという国際非政府組織(本部英国)の警告を報じていました。そのサイト(http://www.oxfam.org/)に「オックスファムは1942年にイギリスで設立され、世界90カ国以上で活動する国際協力団体です。世界17の国・地域に拠点を置き、貧困を克服しようとする人々を支援し、貧困を生み出す状況を変えるために活動しています」とありました。東京新聞はよく見つけて報道したなと感心しました。私は全く知りませんでした。以下はその英文の粗訳です。少々長いですが全て掲載してみます。
 極端な不平等はただ道徳的に悪いだけではありません。私たちはそれが経済成長を阻み、民間企業の収益を脅かしている事が分かります。オックスファム・インターナショナル事務局長ウイニー・ビャニマ記す。
 増大する現在の不平等の傾向を食い止めない限り、最も富裕な1パーセントの総財産は、翌年には他の99パーセントに追いつくでしょう。オックスファムは今日ダボスでの年次世界経済協議会の会議を前に、そう警告しました。
 この国際機関の事務局長ウイニー・ビャニマはダボスでの行事の共同議長をしますが、9人のうちの1人に十分な食べ物がなく、10億以上の人々が尚1日1.25ドル以下で生活している時期に、不平等の急増は世界的貧困に対する戦いを引き止めていると警告しました。
 ビャニマはダボスでその立場を利用し、この増大する不平等の流れを堰き止める為の緊急行動を要求し、企業の税逃れに対する取り締まりから始める事を求めました。また気候変化に対する世界的対処に向けての進展も求めました。
 富:全てを持ち、さらに求めるもの。オックスファムが今日出した研究報告は、最も富裕な1パーセントが世界の富の増加の分け前を、2009年の44パーセントから2014年の48パーセントまで増加させており、このままでは2016年には50パーセント以上になるという事を示しています。この世界のエリートたちの構成員は平均的な富として、2014年大人一人につき270万ドルを所有していました。
 残り52パーセントの世界財産のうち、ほぼ全て(46パーセント)が、その他の最富裕者5分の1によって所持されています。他の80パーセントはほんの5.5パーセントの分け前だけで、大人一人の平均的財産は3.851ドルとなります。それは1パーセントの平均的財産の700分の1です。
 驚くほどの不平等
 オックスファム・インターナショナル事務局長ウイニー・ビャニマは、「私たちは1パーセントが残り全員を合わせたよりも多くを所有する世界に、本当に住みたいと思うでしょうか?世界の不平等の規模はまさに圧倒する程で、その問題は世界的な課題を激増させているのに、最も富裕な者たちとその他の者たちとの間の大きな相違が速やかに拡大しているのです」と言いました。
 「過去12か月の間に私たちはオバマ大統領からクリスティーヌ・ラガルドに至るまでの世界の指導者たちが、極端な不平等との取り組みについてさらに協議をしているのを見て来ましたが、まだ彼らの多くがきちんと実行するのを待っている状態です。今は指導者たちが、いっそう公平で繁栄する世界の妨げとなっている強力な既得権と戦う時です」。
 「相変わらずエリートの職業は費用のかからない選択肢ではありません。ですから不平等と戦う事が出来なければ、貧困への戦いを数十年も後退させてしまいます。貧困者は上昇する不平等で二度苦しみます。つまり彼らは経済全体の分け前がより少なくなり、さらに極端な不平等が成長を損なうので、回って来る分け前の全体も足りなくなるからです」。
 企業は役割を果たさなければなりません。
 E.L.ロスチャイルド最高経営責任者で、包括資本主義連合の会長であるリン・フォレスター婦人は、今日不平等についてのオックスファムとオックスフォード大学の共同イベントで語り、ダボスでの企業指導者たちの会議を呼び掛け、極端な不平等と戦うべく自分たちの役割を果たすよう求めました。
 彼女はこう言いました。「オックスファムの報告は、まさに不平等がひどく極端なところまで達し、引き続き大きくなっている事の最新の証拠です。今は政治家たちだけでなく、現代資本主義の世界的指導者たちも働きかけ、その体系を変え、もっと包括的で、維持可能なものにする時です」。
 「極端な不平等は単なる道徳的な悪ではありません。それは経済成長を損ない、民間会社の収益を脅かすものです。ダボスで安定した繁栄する世界を望む全ての人々は、不平等との戦いを最優先事項とするべきです」。
 オックスファムの事は、昨年地球上で最も富裕な85人が、最も貧困な50パーセント(350万人)と同じ財産を所有しているという驚くべき新事実を暴露した為、ダボスのメディアで大きく報道されました。その数は今80人です。つまり2010年の388人からの劇的な減少です。最も富裕な80人の財産が、2009年から14年の間に現金で2倍になりました。
 この国際機関は政府に不平等と戦う為の、7つの項目の計画を採用するよう求めています。
 1企業や富裕な人々の税逃れを取り締まる事
 2健康や教育といった世界の無料公共サービスに投資する事
 3税負担を公平に分かち合い、課税を労働や消費から資本と財産に換える事。
 4最低賃金を導入し、全ての労働者の為、生活水準を維持するのに必要な最低の時間給に近づける事。
 5平等な賃金法を導入し、経済政策を促進し、女性に公正な扱いをする事。
 6最も貧困な者の為、最低所得保障を含む十分な安全網を確保する事
 7不平等と取り組む為の世界的な目標に同意する事。今日の研究報告は、世界的な格差をなくすという10月開始のオックスファムの運動をふまえたもので、極端な財産が将来の世代へ伝えられるや  り方と、エリート集団がその巨大な財産を駆使し、世界的な支配が彼らに益となるのを請け合うようなやり方に光を当てています。フォーブスが挙げた1645人の億万長者のうち、3分の1以上がその財産の幾らか又は全てを受け継ぎました。

 億万長者の20パーセントは、金融や保険部門に関心を抱いています。2013年から2014年3月に至るまでに、11パーセント現金財産が増加した集団です。こうした部門は2013年、ワシントンとブリュッセルにおいて、ロビー活動の政策立案者として、5億5千万ルを費やしました。2012年の米国選挙の時期だけでも、金融部門では選挙運動の為の献金に5億7千1百万ドルを提供しました。
 医薬品や健康保険部門に関心をもつ億万長者として挙げられた者たちは、全体として47パーセントも純資産が増加しました。2013年に、彼らはワシントンやブリュッセルで、ロビー活動の政策立案者として5億ドル以上を費やしました。
 オックスファムはこうした部門のロビー活動者が、世界の税体系改革の為の主要な妨げとなっており、また知的財産権規則確保の為のロビー活動者が、世界の最貧困者たちへの救命薬拒否をもたらしている事に関心を抱いています。
 特にIMFからの証拠が増え、極端な不平等が最底辺に居る人々にとってただに悪いニュースであるだけでなく、経済成長にも損害を与えている事が分かります。
 今日オックスファム世界南部で増加する不平等について、オックスフォード大学との提携シンポジウムを持ちます。話し手にはアフリカ開発銀行総裁のドナルド・カベルカと、ロスチャイルドのリン・フォレスター婦人が含まれています。