肝硬変患者思ったより多い
「その女はいのちの道に心を配らず、その道筋は確かでないが、彼女はそれを知らない」(箴言5:6)。
2015年1月4日のサイエンスデイリサイトでは、「肝硬変は以前思っていた以上によく見られる事が研究で解った」という題で、論文の紹介がされていました。シカゴにあるロヨラ大学の研究者たちによる成果です。米国の場合です。
画像はhttp://hyogo-min.com/intern/post-516.htmlよりお借りしました。
肝硬変の50パーセント以上は、アルコール中毒、糖尿病、C型肝炎によるものです(*私の場合は食道裂傷で出血多量となり、輸血を受けた事で、C型肝炎ウイルスが侵入して急性肝炎から慢性肝炎となりました。しかし長い闘病生活で現在は検査値は全く正常です)。
毎年633,000人の大人を侵しています。以前は40万人と言われていました。ところがおそらく肝硬変と言われた患者のうち、何と69パーセントが、その事実を知らないようです。
上の画像から分かりますが、肝硬変は肝臓の瘢痕化の末期症状です(*瘢痕とは肝臓の場合、その傷が繰り返されると、組織の線維化が起こり、正常な組織の再生が不可能となった状態)。
症状としては、黄疸、疲労、出血がおこりやすい事、吐き気、腹部膨満、頭の混乱状態などがあります(*私の場合慢性肝炎まででしたが、食欲不振がずっと続きました)。問題なのは、多くの患者にそうした兆候が見られない事です。
結果として肝不全、肝癌へと進行します。
米国では死因の序列で12番目、45〜54歳では5番目になります。2年間での死亡率は26.4パーセントでした。また肝硬変のある患者は老けやすく、男のほうが肝硬変になる危険性が高く、貧しい人々の罹患率は高いという事も分かりました。さらに肝硬変の患者の4分の1は、前年度にアルコールを摂り過ぎており、ほぼ半数の患者がC型肝炎ウイルスを所持していました。
筆者たちはまだ研究は不十分で限界がありと言っていますが、大まかな所はおさえています。
*日本でも自分が肝硬変である事を知らない人が多くいます。私と共に病院にいた人は、有力な企業の幹部で多忙でしたが、自覚症状はなく、肝機能値は1,000を越えていて、とっくの昔に亡くなりました。アルコール止められない人や、最近輸血を受けたという人は、特に気をつける必要があるでしょう。