ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

黄色いハンカチサポーターの集いに参加して

 「相はかることがなければ、計画は破れる、はかる者が多ければ、それは必ず成る」(箴言15:22)。
 2017年6月8日、東日本大震災復興支援松戸・東北交流プロジェクト 交流サロン「黄色いハンカチ」企画の「サポーターの集い」に行って来ました。

 私が松戸に居た時その存在を知って時々訪れ、福島だけでなく、岩手なども含めた震災被災者の方々から、貴重なお話を伺っていました。1年5ヶ月ぶりの再訪です。
 場所は松戸市民会館、定員100名で先月締め切りのはずでしたが、前日にOKを頂き、急遽参加させて頂きました。左写真は年次報告をされた代表のK様。
 第一部が年次報告と、このサロンで様々な講座で奉仕しておられる先生方の紹介、講座内容の詳しい報告、第二部が昼食(お寿司の弁当)と、その後の「ワークショップ〜これからの活動とは」、第三部は松戸在住のバリトン歌手Dさんと、同じくピアニストのWさんによるコンサートでした。右下の写真。「オー・ソレ・ミオ」が圧巻。参加者の皆様と共に「みかんの花咲く丘」や「ふるさと」を歌った時は、被災して古里へ戻れない方々の事を想い涙が出ました。

 私は特に第二部の「これからの活動」で皆様のご意見を傾聴し、月一回発行機関紙の「被災地ルポ」の項に掲載させてもらっているので、今後どういう視点からどこを視察に行くべきか参考にしたいとの願いがありました。
 ところが企画がすばらしくて、途中で帰る予定のコンサートも全て聞き、感動しながら帰宅の途に就いたのでした。
 第一部で登場したのは「囲碁教室」のIさん、「お茶の文化を楽しむ」のTさん、「手芸教室」と司会をされたTさん、「園芸講座」のMさん、「カラー講座」のYさん、「歌の日」のMさん、予想以上に面白かったです。中国茶は一枚の葉っぱでいろいろなお茶が、発酵の度合いに応じ、それぞれの色を持って出来る事を伺い、ヘエ〜と思いました。ロイヤルサンセットというバラは、100メートル先からも匂って来るとか、パパイヤは竹と同じように早く成長し、素人でも栽培出来るとか、驚きの連続でした。虫除け効果は藍色、至福の色はピンクとか、興味深い話ばかり。

 私が最も多く指導を受けた歌の講師Mさんは「花は咲く」など3曲を披露、最後の「帰れソレントへ」に酔いしれました。今回でリタイアされるとの事で、私が母と敬愛していた岩手からの避難者Kさんと、副代表のTさんから花束を受けられました。やはり涙と共に淋しい思いがしました。このサロンにて皆で歌っている時、被災者もいやな事が忘れられたというのは、私も共有していた思いでした。写真は右端司会のTさん、2番目がMさん、3番目がKさん、左端がTさんです。
 ここまではサポーターだから楽しめた内容でした。しかし現実は厳しいです。K代表は「昨年度は、東日本大震災にとりまして大きな節目の年でした」と切り出されます。
 それは松戸市内(勿論他の地域も含め)の「自主避難者への住宅支援」が、多数の方々による延長の要望にもかかわらず、17年3月で打ち切られてしまった事です。
 自主避難」という言葉そのものもやがて風化し、消え去るでしょうから、再度おさらいをしておきます。「自主避難」をはてなのキーワードで見ると、「自主的に避難すること。避難指示や避難勧告などが発令されていない段階で避難すること」とあります。簡素な定義です。ふつう「〜とは」で検索すると、もっと詳しい説明がついています。だからもっと言葉を補足しなければなりません。福島県レベルで見るなら、たとえば「東電第一原発事故による放射能の大量放出で、国が避難指示や勧告を出した区域外の23市町村に住んでいた福島県人が、身の回りに危険を感じ、個人または家族単位で自主的に行った避難。東電による別途の補償や、国の災害救助法に基づく住宅の無償提供支援を受けていた」位でしょうか(ミスがあったら指摘して下さい)。定義をきちんと煮詰め、はてなキーワードを更新する事が必須だと考えます。この重要な言葉を保存し、未来の世代に伝えてゆく事こそ、アーカイブではありませんか?K代表も「風化が危惧される中、語り続けることはとても大切」だと強調されます。
 この住宅無償提供の打ち切りで、自主避難したけれども生活に困っている人が多数いるので(自己責任ではありません。うるさい!と一喝して辞めさせられた大臣の顔が忘れられません)、今後も黄色いハンカチの存続は必須です。しかし事業運営の内容をどうするのか、第二部のワークショップからはたくさんの意見が出ました。私は当日急遽出席したので事前にアイデアを持たず、これからメモや報告集を分析して考えてゆくつもりです。「あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない」(エステル4:14)という事はないか、例えば実務経験がなくても「宅地建物取引士」の資格があるので、いい加減な不動産屋は見抜けます。いわき市出身、松戸で不動産業を営むH氏がおり、南相馬市小高チャペルでの礼拝で知った、原町区で古くから営業している不動産のW氏もおり、そうした不動産業の方々とネットワークを組み、安全・安心・低家賃で古里帰還を推進出来ないかとか、古里の荒れた家の掃除をし管理出来ないかとか…。打ち切りで松戸では自主避難者14世帯の内、古里に帰還された世帯が2つあったからです。
 自主避難者のサポートをどうするべきか、今後黄色いハンカチをどう運営してゆくべきなのか、皆様からも率直なご意見を伺いたいと思います。