ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

放射性核種アスタチンを用いたがん治療

 「彼らは蛇の毒のような毒を持ち、耳をふさぐ、耳の聞こえないコブラのよう」(詩58:4)。

 がんに罹った人が治療を受ける場合の選択肢として、抗がん剤の使用を勧められる事が多々あります。古くからフルオロウラシル(5−FU)等が知られていましたが、どれも副作用が激しく、それで憔悴し命を縮める事例が後を絶ちません。
 DNAを構成する塩基には、プリン塩基(アデニン・グアニン)とピリミジン塩基(チミン・シトシン・ウラシル)がありますが、このうちウラシルの一部にフッ素を結合させて人工的に作り出したピリミジン塩基が、フルオロウラシルです。ネットより。
 そのように抗がん剤治療は、人工的に作り出した化学物質による化学療法です。標的がん細胞だけでなく、正常な細胞も叩く為、当然にも副作用が生じるわけです。
 2017年3月の報道では、福島医大が放射性核種の一つアスタチンなるものの製造に成功した事を伝えていました。
 アスタチンとは何でしょう?福島民報によると「アルファ線を放出する半減期約7時間の放射性核種。体内に投与し、がん細胞に直接、放射線を照射する治療法『放射性同位元素(RI)内用療法』で使う薬剤の原料となる」とありました。
 このアスタチンによるがん治療の研究と臨床に向けての福島県医大の取り組みに対して、6月26日復興庁は福島再生加速化交付金と称して、県に12億3400万円を交付する事を発表しました。これを受けて県立医大は来年にも動物実験を始め、3年後に国内初の臨床承認を目指すそうです。
 「直接アルファ線を照射することで、がん細胞を縮小・消滅させる。アルファ線はエネルギーが強い半面、体内では透過力がほとんどないため正常な細胞に与える影響は少ない」などと民報は報じていますが、果たしてそういう結果が出るのでしょうか?
 アルファ線を出す放射性核種による治療は、塩化ラジウム223による治療薬があり、ノルウエーの製薬会社が作り、日本では昨年3月初めて承認されました。前立腺癌の骨転移巣に対する治療薬だそうですが、勿論骨髄に対する大きなダメージが副作用として示されています。
 一方ベータ線を放出する放射性医薬品としては、既に2007年塩化ストロンチウム89が承認されています。これもまた骨髄に対して重大な副作用を及ぼします。
 この福島定住等緊急支援(福島健康不安対策事業)交付金が、全体で31億7500万円のうち、実に12億3400万円を占め、その全てが福島県医大の研究費等に充てられるそうです。
 しかしどうもおかしい、福島の健康不安は、放射性ヨウ素131(ベータ線放出)によるものと推定される子どもの甲状腺癌、セシウム137(やはりベータ線を出す)によるものと推定される大人の数々の症状に集中しています。
 福島に住む全ての人が放射能によるがんを、多少とも恐れて過ごしていると思いますが、国はそれに対する不安解除の為、手厚い予算を増加させるどころか、かえってひた隠しにし、国威を発揚するような福島県医大の「最先端研究」にのみ、予算を振り分ける事をしました。放射能に苦しむ県民が、同じ放射能によるがん治療を歓迎するでしょうか?人間は動物と違いますから、今後福島県人が臨床で実験材料として利用され、安全性研究の対象となります。踏んだり蹴ったりです。
 聖書のハバクク書の最初に「【主】よ。私が助けを求めて叫んでいますのに、あなたはいつまで、聞いてくださらないのですか。私が『暴虐』とあなたに叫んでいますのに、あなたは救ってくださらないのですか」とあります。祈りにすぐには答えて下さらない神への不満です。でも「正しい人はその信仰によって生きる」(2:4)為、「私は【主】にあって喜び勇み、私の救いの神にあって喜ぼう」(3:18)という証があるので、主は為政者によって曲げられたさばきを必ず是正してくださると信じ、前向きに歩みたいものです。