ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

福島第一原発の今を伝えるおしどりマコ・ケン

 「というのは、この義人は、彼らの間に住んでいましたが、不法な行いを見聞きして、日々その正しい心を痛めていたからです』(ペテロ第二2:8)。
 認定NPO法人いわき放射能市民測定室たらちねによる催し物の最後に、「福島第一原子力発電所の今」という題で、おしどりマコ・ケンによる講演会がありました。
 二人はよしもと所属の漫才師ですが、他にも多様な仕事に関わっており、3・11が生じてからは、精力的に原発関係の取材も行なっています。
 すごい早口だし、多くの事を語ってくれましたが、印象に残った事を2つ記します。

福島第一原発排気塔の劣化…1号機2号機共通の排気塔(高さ120メートル)が、地震、爆発や腐食の影響で、放置すると倒壊の恐れがあります。地上66メートル付近でポッキリ折れるかも知れません。それがなぜ怖いのでしょうか。根元での測定値が毎時25シーベルト(*桁が違います。7シーベルトで人が死ぬほどの値)もあるからです。2013年東電発表のPDFファイル参照(http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_131206_04-j.pdf)。人が寄り付けないので、66メートル付近の測定値はありません。当日メモ出来なかった2016年段階の測定値ですが、マコさんによると、東電は毎時2シーベルトまで下がったと主張しているそうです。でもそのファイルが見つかりません。2017年には東京新聞の記者が、写真解析により地上45メートル付近に新たに支柱の破談を見つけており、東電もそれを確認しました。
 東電は慌てています。地上55メートル付近から上半分を、2019年頃解体する予定にしていましたが、マコさんの話では、無人航空機ドローンを使い、18年9月から水を撒きながらカットして行なうそうです。そういう危険な計画なので、騒がれると困るからか、ネットでは公表していません。
 4号機の使用済み核燃料取り出しの時もはらはらしましたが、今年中に始まる予定の作業については、私たちも十分に銘記し、いざという時の備えはしておくべきだと思います。仮に途中で倒壊して、2号機を破損するような事があれば、高線量の放射性物質が漏れ、甚大な被害を広範囲にもたらすでしょう。
2ドイツの子どもたちから大人まで、福島第一原発に対する関心が凄く高い事…おしどりマコさんは教会に招かれてドイツのフランクフルトに行きましたが、講演後の質問がすごかったそうです。とりわけ中高生といった学生が良く日本の原発の事を調べ研究し、反原発の人が来ようものなら、質問攻めにし、時間が来ても帰してくれないほどだったのです。なぜか?ドイツはいち早く原発廃止政策に踏み切りましたが、それにはあのヒットラーの時代に、その政治の流れを変えられなかったので、戦後から今日に至るまで、とにかく自分の意見をしっかり持つ事が奨励されているからです。
 地震原発事故なのに、どうして津波なのか?日本は1つだけの公共放送局NHKだけだが、その情報は大丈夫なのか?政治家とプレス(=マスコミ)が一緒に食事するのは一体どうなのか?等々、情報源の出処を疑わない日本の若い人たちより遥かに優れた問題意識を持っています。その映像は気合が入っていました。
 反原発の公的機関の研究者は、その費用を削減され、市中の人々(マコ・ケンさんは公安に尾行されています)をひるませます。めげないお二人に倣いたいものです。