ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

大嘗祭に関わる秋篠宮の正当な発言

 「もしあなたが初穂の穀物のささげ物を【主】にささげるなら、火にあぶった穀粒、新穀のひき割り麦をあなたの初穂の穀物のささげ物としてささげなければならない」(レビ2:14)
 旧約聖書では、主である神にささげるものに多くの種類があった。聖書地でのそれは小麦粉であり、初物のささげ物として、主にささげなければならなかった。神への捧げ物としてそれはまさに宗教行事だった。神道と似通ったところはある。
 新天皇即位で皇嗣となる秋篠宮が、11月30日に、大嘗祭の国費支出に疑問を呈した発言をし、物議を醸している。
 福島民報に載った会見要旨のその部分を見るとこうある。「大嘗祭は皇室の行事で、宗教色が強い。それを国費で賄うことが適当か…宗教行事と憲法との関係はどうなのか。私はいまでも、内廷会計で行うべきだと思う」。
 私はここを読む限り、全く正当な発言だと考える。憲法20乗1項には「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」とある。いわゆる政教分離のくだりである。皇室の行事に国が関与して国費を支出する。これが違反なのは当たり前だが、海部内閣はそれを決め、現政府もそれを踏襲する。
 昭和から平成に替わる時出た事だが、違憲訴訟が全国で相次いで起きたのも当然である。「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ」という諺がある。しかし現政府は、nankaiさんの言葉を借りると「かつての国家神道とその体制を復活させ、そのもとで再び戦争に人を駆り立てようとする」意図があるから、正当な発言に聴く耳を持っていない。宮内庁長官もそうだったと秋篠宮は証言する。
 概して彼に対するバッシングが多い。しかし横田耕一九大名誉教授も「当たり前のことを話しているだけだ」と、彼を擁護している。
 現内閣は膨大な国費=税金を大嘗祭につぎ込もうとしている。パリサイ人はイエス・キリストに悪意のある質問をした。「税金をカイザルに納めることは、律法にかなっていることでしょうか。かなっていないことでしょうか」(マタイ22:17)。それに対して、イエスは「カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい」(22:21)と返答された。当時のユダヤの地はローマ帝国の属領だった。だから税金は皇帝カイザルに納めなければならなかった。けれども神への捧げ物は、カイザルの帝政とは無関係である。信仰によって捧げる十分の一献金や自由献金は、教会を通しての神の栄光の為に使う。「政府は国民に宗教を強制する何の権利もない」。イエスはここで、キリスト教(宗教一般に通じる)と国家との分離を明確に宣言されたのである。
 秋篠宮に対する政府のバッシングの狙いの一つは、国家神道の強制だから、良く注意しなければならない。
 馬耳東風の政権に対しては、目下神にそうさせないよう祈るだけである。