ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

肉食について

 朝日新聞グローブ11月18日号では、「肉食」という題で豚肉をはじめ他の動物の肉事情を扱っていました。
 最初に登場したのは中国です。世界人口で1位が中国、13億4800万人が住んでいます。そして彼らの食べる肉の消費量は、2009年で8千万トン、世界を凌駕しています(生産・消費で世界の半分)。そのうち豚肉の比率は64パーセント、鳥肉21パーセント、牛肉8パーセント、羊肉5パーセントとなっています。中国人が好む肉は圧倒的に豚である事が分かります。その為各地で養豚場が増えました。現在7億頭近くいます。それでも需要が追い付かず、50万トン(消費量の1パーセント)を輸入しました。
 それで従来の零細経営では間に合わず、政府としても近代化を図り、供給をぐっと増やして、その価格の安定化の為にテコ入れしています。下写真はhttp://soleil.suttempare.sunnyday.jp/?eid=1086398から拝借。

 世界を見ますと、人口増加の2倍ほど肉の消費が増えており、豚・鳥・牛の比率は4:3:2となっています。中国とは対照的に鶏肉の消費が急速に増えています。飼育期間が短く、与える飼料の割には、よく肥えるからだそうです。しかしその主力となっている試料はトウモロコシや大豆、これらの地球の限られた土地でいかに生産してゆくかは大きな課題となっています。天候不順・水資源の枯渇は即えさとしての穀物に甚大な影響を与えます。
 食肉の種類は宗教もからんで、世界各国で均一ではありません。イスラム圏では豚は不浄なものとして、その消費はゼロ、インドは牛を神聖なものとしている為、その消費は極めて少ないのではないかと思います。一方遊牧民族が暮らすモンゴルでは、羊肉を多く食べています。
 イスラエルはどうでしょうか?「それに、豚。これは、ひづめが分かれており、ひづめが完全に割れたものであるが、反芻しないので、あなたがたには汚れたものである」(レビ11:7)という律法の規定で、原則豚は食べません。しかしノアの洪水直後、神はノアに対して、「野の獣、空の鳥、──地の上を動くすべてのもの──それに海の魚、これらすべてはあなたがたを恐れておののこう。わたしはこれらをあなたがたにゆだねている。生きて動いているものはみな、あなたがたの食物である。緑の草と同じように、すべてのものをあなたがたに与えた。しかし、肉は、そのいのちである血のあるままで食べてはならない」(創世9:2−4)と命じておられ、それまでの菜食から肉食への転換が生じました。ノアの子孫が、全世界に散っているので、多様な肉の消費が見られます。ただこの箇所をエホバの証人は「輸血禁止」と曲解し、以前助かる子どもが輸血出来ずに死亡した事件があります。また豚肉は衛生上でも生食は問題で、必ず熱を通して加工する必要があります。
 最後に記者の一人は「わたしが肉に魅せられるワケ」を記しています。火を通した肉の香りはすばらしく、イスラエルの旧約時代の動物のささげもので表現されています。
 「内臓と足は、水で洗わなければならない。祭司はこれら全部を祭壇の上で全焼のいけにえとして焼いて煙にする。これは、【主】へのなだめのかおりの火によるささげ物である」(レビ1:9)などとあって、殺した牛を祭壇で燃やして捧げる事は、そのよき香りが天まで届くという事を表していて、その牛の流した血が民の罪の贖いとなりました。
 ですから記者が魅了されたのは当然で、「口や体に広がった幸せな気分。これは、肉のなかにあるグルタミン酸を舌に感じて脳が刺激され、意欲と快感の脳内物質であるドーパミンが出るかららしい」と記述しています。さらに私は知りませんでしたが、牛肉の場合アナンダマイドという物質も作られ(*「アナンダ」とはサンスクリット語で至福という意味)、至福感も味わう事が出来るそうです。
 肉と野菜、バランスのとれた食事は、ストレス解消に良いと思いますが、上記世界的な気象の異常で、家畜の飼料が間に合わなくなる事も考え、やはり人間創造の当初を考えて、菜食にシフトしてゆく事が賢明だと思いますが。皆様如何ですか?