ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ビッグバンから7億年後の宇宙

 「主は星の数を数え、そのすべてに名をつける」(詩147:4)
 2013年11月18日の創造研究所サイトでは、「最も遠い銀河の不思議」といった題で、科学ライターのブライアン・トーマス氏が論文を紹介していました。

 テキサス大学オースティン校のステーブン・フィンケルシュタイン教授率いる研究チームは、これまで観測した中では「最遠の」銀河を発見したと発表し、その結果をネイチャー誌に出しました。左図「z8_GND_5296」
 研究チームは拡大宇宙を想定しており、遠ざかる銀河に対しては、物理学のドップラー効果の一つである、「赤方偏移」の値を計算します。ドップラー効果は遠ざかる音源からの音が低くなるの現象で、例えば救急車の近づく音、遠ざかる音で経験的に知っています。それを光に適用したのが赤方偏移で、遠ざかる光源から発せられた光には赤方偏移が起こります。遠くの星が遠ざかって行くときにスペクトルの波長が一様に伸びて、もとのλoからλになったとすれば、z=(λ-λo)/λoで与えられます。

 右図:太陽のスペクトル(左)と比べ、遠方の超銀河団のスペクトル(右)では、フラウンホーファー線がより長波長側(赤い方)へシフトしている(ウイキペディア)。
 
 研究者たちはハッブル宇宙望遠鏡と、ハワイ島マウナケア山頂にあるケック天文台の望遠鏡に設置された最新の分光器を用いて、ハッブル宇宙望遠鏡が見つけた10万個の銀河から初期宇宙に存在する可能性がある43個を選び出し、銀河の光のスペクトル分析を行ないました。するとz=7.51という値をとる銀河を見つけました。これまで最遠の銀河はz=7.2位だった為、最古のものと認定したわけです。それはおよそ130億年と計算されました。ビッグバンで始まったとされる宇宙の年齢は、およそ137億年と計算されていたので、この計算値は137−130=7億年前の銀河と想定されました。それは「z8_GND_5296」と呼ばれる銀河です。
 ところがここで矛盾する不思議な現象が明らかになりました。この銀河は色から判断して、多量の重金属が存在するとみられていますが、ビッグバン以後7億年という年代では、全く一番軽い元素を示す筈です。即ち水素、ヘリウムとリチウムの形跡です。それでは多くの輝いて燃える星をまだ形成しておらず、そうした星が数珠状に連なって成熟した銀河になっている事は無い筈です。
 そこで研究者たちは「z8_GND_5296」銀河の星々が猛スピードで星が生まれていたことが分かったと言っています。しかしそれは観測出来るものではなく、最適星集団モデルというものによる机上計算に過ぎません。或る学者はその銀河の成熟した様相、輝く星々の密集した集まりを考えた時、ビッグバンの歴史とは抵触するので、「大変古い宇宙に既に大変古い宇宙に、驚く程進化したものがある事を示しています」などと解釈しています。
 全て矛盾だらけですが、トーマス氏は「銀河は相当遠くにあるのでしょうが、それは初期の時代に立ち返っているからではなく、それらが造り主による偉大な無限の空間を示しているからです」と言っています。聖書ではおよそ6千年前、創造主である神が宇宙とその万物を創造されたと記しています。