ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

在留異国人問題

 「在留異国人を苦しめてはならない。しいたげてはならない。あなたがたも、かつてはエジプトの国で、在留異国人であったからである。」(出エジプト22:21)。
この聖書個所には「在留異国人」という言葉が出て来る。日本人には馴染みのないものだから、聖書翻訳者による造語だろう。他の邦訳聖書を見ると「他国の人」「寄留の他国人」「寄留者」「寄留の民」などとある。ヘブル語ゲルも英訳では「foreigner」「sojourner」「alien」「stranger」などと多様である。「外国人」あたりが無難じゃないかと思う。
 イスラエルの民は、かつてエジプトという国で400年間苦しみ、虐げられながら暮らしていた他国の人だった。だから出エジプトの時一緒について来た他国の人を、苦しめたり、虐げたりしてはならないというのが神の掟であった。
 日本人はどうかというと、そのルーツについて確たる事は言えない。しかし幾つかの言語的類似性から、故大野晋氏は古代インドのタミル人ではないかという問題提起をした。以後考古学的・人類学的にも、起源の追及がなされて来たが決着を見ていない。アッシリヤ帝国に滅ぼされたイスラエルの10部族が、移動して来て日本民族になったという説もある。日本の神社との驚くべき共通性があるからだ。
 いずれにせよ、日本固有の民族など存在しない。聖書によれば、ノアの洪水の時、ノア、セム、ハム、ヤペテとそれぞれの妻8名を除き、全世界が滅んだので、私たちは皆ノアの子、セム、ハム、ヤペテの子孫である。「以上が、その国々にいる、ノアの子孫の諸氏族の家系である。大洪水の後にこれらから、諸国の民が地上に分かれ出たのであった」(創世10:32)。諸国の民(ハッゴイーム=決まった諸国の人々)である。ダーウインの進化論の頃導入された「人種」ではない。
 それなのに1910年当時の大日本帝国は韓国を併合、植民地として朝鮮人を苦しめたり、虐げたりした。聖書の律法に反する行為である。
 そして現在、日本人は国外からやって来る若い外国人を、同じように上から目線で差別・虐げている。例えば外国人の実習生を劣悪な労働環境に置いて使用している。「外国人労働者が安心して暮らせるよう、地域でいかに日本人と共生するか」(11月28日の福島民報記事より)という大問題を、正面から見据えず先送りしている。
 聖書基盤の無い日本人指導層の行為は失望ばかり。でもそんな後ろ向きな姿勢はやめて、12月のクリスマスに向けて前進したいと思う。、