ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

モササウルスの軟組織について

 モササウルスという言葉を聞きますと、何かの恐竜ではないかという思いがすぐ浮かんで来ます。
 ところがウイキペディアによりますと、「中生代白亜紀後期の約7,900万 - 約6,500万年前に生息していた肉食海棲爬虫類の絶滅した属」とあります。この化石、わりと良く知られているようで、世界中で発見されます。

 歯が多いので、化石としても圧倒的に歯ばかりで、他に脊椎骨とか下顎骨などが見つかっています。
 ところがPloS ONEという科学誌電子版に長い論文が載り(http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0011998)、初めて軟組織(網膜、皮膚)や、血液中のヘモグロビン分解後の鉄やポルフィリン派生化合物と思われる残留物が見つかったとの事です。今から2ヶ月以上前の論文です。この長い論文を紹介するスペースがありませんが、米国カンザス州で発見されたおよそ8,000万年前と主張されているLACM128319 という標本に対して、米国創造研究所のブライアン・トーマス氏が反論しています(ICR8月20日論文)。
 まず網膜状の組織ですが、研究者たちはそのあたりと見られる箇所から網膜のメラニン細胞、つまり眼球の色素上皮細胞などにみられるメラニンを含む顆粒と想定しました。しかしそれなら実験室の研究でも、速やかに分解されてしまいます。うろこと想定される皮膚組織は全身に見られます。これにしても1,000年だってもつわけがありません。さらにヘモグロビンにしても、血液中の主要な化学的構成物であって、それが早く分解される事は、生物を勉強した高校生でも知っています。以上がトーマス氏の反論です(http://www.icr.org/article/a-80-million-year-old-mosasaur-fossil/)。
 ところがモササウルスに関する限り、米国のサウスダコタからも9月にその軟骨組織が発見されています。(http://www.rapidcityjournal.com/news/article_fe339138-dd7c-11df-87de-001cc4c002e0.html)。
 それは翼板とか烏口骨とかいう箇所に残っていましたが、さらに胃の部分から最期に食べた内容物までも見つかっているとの事です。
 軟骨組織にはコラーゲンとかエラスチンといった繊維状の蛋白質が含まれているわけですが、それらについてもブライアン・トーマス氏が反駁しています(http://www.icr.org/article/how-long-can-cartilage-last/)。
 即ち科学者たちはこの繊維状蛋白質がどれ位の速さで破壊されるのか、実験室で実際に実験したそうです。すると加水分解作用により、速やかに蛋白質は破壊されてしまいました。コラーゲン崩壊の実験は直接軟骨組織から行なったものではないという事ですが、もしそういう状態で行なえば、もっと早く破壊されたであろうという事は、当然予測されるそうです。また(化学の)教科書には、触媒が存在しないと、中性水素イオン濃度(中性のpH)下での典型的な短い蛋白質の断片は、加水分解によりその半減期は10〜1,000年と書かれているそうです。仮に千年としますと、千年後に半分が、さらに千年後にその半分が、というようにして速やかに解体し尽くされてしまい、8,000万年も残る筈がないという事になります。ですからこの進化論的年代の指定は、全くの盲信に過ぎないと、トーマス氏は断定しています。
 従って結論としては、モササウルスの化石はノアの洪水(今から約4,500年前)か、もっと後のものという事になりそうです。上記2つの論文の研究者たちは、軟組織、軟骨組織の研究に没頭して、それらと8,000万年前という年代の矛盾について、何も考えていないようです。