ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

適度の飲酒(特に赤ワイン)は全然飲まない人より長生きか

 8月31日のタイム誌(英文)に、「アルコール症:臨床及び研究」誌の論文紹介が載っていました。
 過去3年間に何らかの治療を受けた事のある55〜65歳の人々を含む1,824人への追跡調査が、20年間にわたり行なわれました。その結果はちょっと驚きでした。
 過去20年間に全く飲酒(以下酒=赤ワイン)をしていなかった人々のうち、69パーセントが亡くなり、次に大酒飲みの人々のうち、60パーセントが亡くなり、適度な飲酒をした人々のうち、41パーセントが亡くなったという結果が出たのです。つまり死亡率は全く飲酒の習慣のない人々が一番高く、次にヘビードリンカー、そして最後に適度な飲酒をしていた人々の順になったのです。これは一体なぜなのでしょうか。
 まず全く飲酒をしない人々の場合ですが、選ばれた対象者は社会経済的な面から見ますと、どちらかと言えば低所得者が多く、飲酒は高くつくという事が挙げられます。またそうした人々は生活上のストレスが多いという事も分かっています。長期にわたる仕事や育児のストレスが低所得者層には重くのしかかっているからです。
 しかし長期にわたる大酒飲みの人々は、健康面から見れば肝硬変や肝がんで亡くなる危険性が高いのに、どうして全く飲酒をしない人々より長生きなのでしょうか。
 研究者たちは、大酒飲みがだいたい社会的相互関係を円滑にする性質を備えており、それが精神的・身体的健康維持に不可欠だからだろうと推測しています。しかしそうした人々がアルコール依存症になったり、記憶力を大いに損なったりするという可能性はあるので、多少長生きしているからといって油断は禁物だと警告しています。
 それらの結果を纏めると、適度にワインを飲むのは楽しい事でもあり、健康にも良いという結論になります。
 勿論それは直ちに日本には反映されないでしょう。日本人は日本酒や焼酎ビールといった多様な酒を飲んでおり、統計的な裏づけは分かりませんが、比較的収入の低い階層ほど多く飲んでいるのではないかと推測されるからです。
 では聖書はどう言っているのでしょうか。酒(=ぶどう酒といろいろな植物材料を基にした濃い酒)に関する箇所は多くあります。
 「酒に酔ってはいけません。そこには放蕩があるからです」(エペソ5:18)。これが基本です。その失敗例はかの有名な義人ノアでさえ犯してしまいました。
 しかし当時の水の事情の悪さ(生水は清冽な水の流れている地域は別)から、パウロは病気がちなテモテに対して「これからは水ばかり飲まないで、胃のために、また、たびたび起こる病気のためにも、少量のぶどう酒を用いなさい」(テモテ第一5:23)という勧めをしています。
 これは大切な事で上記の「適度な飲酒」に相当するでしょう。胃ばかりでなく、心臓の健全さ、循環器の改善にも役立つからです。重症な静脈瘤にかかっている私でも、相当な効果があります。
 ですから信徒であって、病気がち、しかし自制出来る人には、赤ワインに限り多少とも勧めが出来ると言えるでしょうか。特に成分としてのフマール酸が良いようです。