ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

神崎隆洋著『続いい家は無垢の木と漆喰で建てる』を読んで

 神埼氏の上記の本の最初のものは、新聞等でよく宣伝されており、これから家を建てようとする人々には大いに参考になった事でしょう。その続編であるこの本も無垢の木と集成材との比較、断熱材と断熱工法、シックハウスの問題など、実験を重ねて結果を丁寧に解説してくれています。ですから私たち素人にも非常に分かりやすい本となっています。
 家を新築する場合、そうした大切なところを手抜きにしてはならないという大いなる警告の書となっています。
 けれどもそれらを取り入れて建てられる人は、今の不況の世の中でどれ位いるのかと思ってしまいます。よほど富裕な人でないと難しいのでは。例えば断熱材としての羊毛など。
 それはとにかくこの本は第四章で「漆喰の不思議な力」という題で、著者の設立した神崎建設のモデルルームを詳しく紹介しています。挿入された写真を見ていますと、本当に漆喰の壁は美しいと実感します。
 以前漆喰について触れた事がありますが、一般に消石灰と海草(ツノマタなど)と麻の繊維(スサと呼ばれる)を混ぜて作るそうです。それで作られた家は、神崎氏によると、家の内部の空気がきれい、調湿作用がある、燃えない、殺菌力がある、白いのに汚れない、カビがはえないなどいい事ずくめです。スサが壁から飛び出していない限り、凹凸、窪みの中も全く汚れず、白さをずっと保つという特色があります。それがこの本で最も印象に残りました。
 ところでネットで漆喰を調べて見ますと、上記本漆喰に対して、土佐漆喰、琉球漆喰というのがあるそうで、これは石灰と藁と水で作るそうです。
 出エジプト5:8に「れんがをつくるわら」という聖句があり、古代エジプト人がより強いれんがを作るのに、粘土とわらを混合していた事が分かります。わらは土佐や琉球の漆喰にも使われたとの事ですから、強化が目的なのかも知れません。
 イスラエルの地は石灰岩が多く、容易に石灰を入手出来ましたから、漆喰を作る事には長けていたと思われますが、意外にも聖書には日本語訳として漆喰はあっても、原文ヘブル語にはその言葉がありません。
 「実に、彼らは、平安がないのに『平安。』と言って、わたしの民を惑わし、壁を建てると、すぐ、それをしっくいで上塗りしてしまう」(エゼキエル13:10)。
 ここにあるしっくいは英訳から来ているもので、原文の意味は実は不明です。愚かなとか味の無いといった形容詞の意味があるだけです。ここではしっくいで上塗りするというのは、平安などと美辞麗句を重ねる偽預言者たちの言動を指しています。
 「忌わしいものだ。偽善の律法学者、パリサイ人たち。あなたがたは白く塗った墓のようなものです。墓はその外側は美しく見えても、内側は、死人の骨や、あらゆる汚れたものがいっぱいなように、あなたがたも、外側は人に正しいと見えても、内側は偽善と不法でいっぱいです。」(マタイ23:27−28)。
 ここに出て来る「白く塗った」という言葉が、「漆喰で覆った」という意味であるようです。ここでは自己を正しいと見せかける偽善者たちのうわべが汚れのない白い漆喰で塗った墓の外側に譬えられています。墓の内側が汚れたもので一杯なように、彼らの心の内側も汚れた罪で一杯だという事です。
 これらを見ても、確かに漆喰は汚れのない白い塗り物だと言えます。神崎氏の見立ては正しいのです。