ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

原発輸出という狂気のなれの果て

 東日本大震災はまだ全然終息していません。地震津波災害は極めて大きく、多くの人々が亡くなりました。この面での復興もまだまだ時間がかかります。
 ダメージを受けた人々の心のケアだって、これから本格的に取り組まなければならない重要課題です。しかしそれはこれから数十年も地道に取り組めば、阪神のように可能だとは思います。断定的には言えませんが。(あくまで経済的な側面で、阪神でもPTSDの人々はいまだ心の復興が完全になされていないと聞いています)。
 ところがもう一つの災害である福島第一原発事故、これは死傷者数こそ津波によるものより遙かに少ないとはいえ、その影響は最近のセシウム汚染調査などに見られる如く、ほぼ全日本に及んでいます。否、汚染水など海への流出で世界中に影響を与えています。
 ここで露呈した事は、これまで多くの人々が抱いていた「安全神話」が崩れたという事です。実際に事故が生じると、対処する方法が後手後手に回り、先端技術で解決出来ないという(永久にです!)、稚拙な側面が白日の下にさらされたわけです。
 もはや日本国民は馬鹿ではありません。原発にノーと言える人々の数が圧倒的に多くなり、世論を成していると言っても過言ではないはずです。
 しかるに信じられない事が起こりました。よりによってその原発、日本の経済不況を救う為、海外に輸出するという動きが急激に加速しています。その源流がどこにあるのか知りませんが、少なくも民主党政権になってから、それも管政権成立時、まだ原発災害が起きていない頃だったのは間違いないでしょう。
 ところがベトナムなどを視野に入れて本格的に交渉に入ろうとする時にあの大事故が起き、管氏は政権末期の断末魔の中、起死回生の「脱原発」を言い出しました。当然の事で、政権評価はとにかく、その時は国民の大多数もそうだ!そうだ!と叫んだに違いありません。
 でも代わって首相となった野田氏や民主党は、国民感情を逆なでする形で原発輸出解禁に大きくかじを切った、そう朝日11月2日の社説では述べられています。
 すかさず来日したベトナムのズン首相との間で、原発建設を約束した共同声明が出されてしまいました。さらにインドやトルコまで展望を描いているという信じられない事態がどんどん進んでいます。これが著しい「矛盾」であるのは、誰でも普通のまともな人々なら思う事です。朝日では「史上最大級の事故を起こし、原発への依存度を減らすべき日本政府が、原発売り込みの先頭に立つのは、筋が通らない」と表現しています。
 政界・経済界など原発輸出推進派の人々は、全く倫理意識に欠けています。この狂気のなれの果て、一体どうなるでしょう。ここは聖書に学んでみたいと考えます。
 「しもべは、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、または一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは、神にも仕え、また富にも仕えるということはできません」(ルカ16:13)。
 「そういうのは、二心のある人で、その歩む道のすべてに安定を欠いた人です」(ヤコブ1:8)。
 経済復興を愛し重んじて、災害事故を憎みつつもその復興を軽んじる、こんなニ心では、事の実現は不可能であると聖書は言っています。またそうした人々は、今後の政権運営で全く安定を欠くものとなると聖書は預言しています。
 何としてでも原発輸出について政府が考えを改めるよう、祈願したいと思います。