ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

今「カジノ誘致」を論議している場合ですか

 2012年4月4日の朝日新聞に、「カジノ誘致 動く官民」という題の記事がありました。
 カジノという言葉をウイキペディアで調べますと、「ギャンブルを行う施設の一つ。ルーレットやブラックジャックなどのゲームで金銭を賭ける場所」とあります。

 左の写真はウイキペディアより拝借。カジノでスロットマシンに興じる人々とあります。
 朝日の記事は「カジノを日本に呼び込もうという動きがじわじわと進んでいる」という文章で始まっています。それも官民あげての事です。これには本当にびっくりすると共に、怒りがこみ上げて来ました。官のほうでは溝畑宏観光庁長官が、「税金を使わずに財政健全化、震災復興、様々な分野に貢献できる。こんなおいしい話はない」と語りました(*溝畑氏の父親は著名な数学者溝畑茂氏です)。それに民のほうではゲーム・パチンコ機器大手のセガサミーホールディングズを筆頭に、他のパチンコなど遊戯業界の面々が推進しているようです。不況に悩む複数の地方都市もそれに賛同しています。ちなみにこの記事を書いた朝日記者は、その動きを全く批判的に捉えようとはしていません。
 そして民主・自民を中心とした超党派議員連盟が、こうしたカジノを含むリゾート施設を例外的に認める「特区」を、何と今国会に提出しようとしているとの事です。あいた口が塞がらないとはこの事です。
 「カジノをつくれば人が集まって、お金が落ちて、経済が潤う」などと悠長な事を考えている人々が、そんなに多くいるのでしょうか?
 溝畑氏は震災復興に貢献出来るなどと言っていますが、震災で今もなお苦しんでいる人々の心の痛みが全然分かっていないようです。被災者たちがそんなギャンブルに興じる暇があるでしょうか?これは格差社会にあって、他に何もする事のない一部の裕福な人々の策動ではないですか?
 しかもこのギャンブル、パチンコ、競輪、競馬などの依存症の人々が多々いる中にあって、さらにその依存症を拡大しそうです。違いはたぶん上流階級の人々がのめり込みそうだという事位でしょうか?彼らは貧困化の進んでいる社会で、経済利益が上から下にしたたり落ちるトリクルダウンの考え方などまるで関心がないので、経済効果が出るなどと本気で考えているようには見えません。
 さらに私の住む地域の近くにある競輪場の風紀の乱れ(タバコや鉛筆のポイ捨て、喧嘩その他)は、多くの警備員がいるから多少とも抑えられているものの、そうでなかったら、格段にひどくなりそうです。自己中心の老人が多いですが、負けが込んだらどんなに騒ぐか、是非知って欲しいものです。朝日記者も触れていますが、大王製紙の井川元会長が借金の返済でカジノまで出向き、一攫千金を狙った不祥事もごく最近起こりました。私もブログに書いた事があります。
 神なき日本人のそうした動きは、ますます悪をはびこらせる事になるでしょう。聖書でもその遊興に触れています。
 「肉の行ないは明白であって、次のようなものです。不品行、汚れ、好色、偶像礼拝、魔術、敵意、争い、そねみ、憤り、党派心、分裂、分派、ねたみ、酩酊、遊興、そういった類のものです。前にもあらかじめ言ったように、私は今もあなたがたにあらかじめ言っておきます。こんなことをしている者たちが神の国を相続することはありません」(ガラテヤ5:19−21)。
 それゆえ信仰者に対するパウロの勧めは「遊興、酩酊、淫乱、好色、争い、ねたみの生活ではなく、昼間らしい、正しい生き方をしようではありませんか」(ローマ13:13)でした。そのような信仰と正しい生き方を是非模索して欲しいものです。