ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

シリアの軍事介入に慎重であるべき10の理由

 2012年6月9日のハフポストサイト(http://www.huffingtonpost.com/steven-strauss/nine-reasons-we-should-be-cautious_b_1583732.html)で、ハーヴァード大学のスティーブン・ストロースという人が、「シリアの軍事介入について慎重であるべき10の理由」という題で記事を寄せていました。
 これは米国側からの見方であり、一つの参考意見として掲げておきます。画像はグーグルから拝借。

 1アサドは殺人者だ。しかしもしそれで激しさが増して戦争になったら、犠牲者数はもっと悪化するだろう。過去1年間にシリア政府は9千〜1万1千人の人々を殺した。
 2シリアは世界最大の化学兵器計画を所持している国の一つである(およそ50の貯蔵庫と生産施設がある)。そしてこうした施設の幾つかは人口の多い地域にある。こうした施設を押さえるのに、米国地上部隊は7万5千人必要だ。しかしその間にアサドは、自国の市民、近隣の国々、イスラエル、米国、トルコなどにその兵器を使うだろう。
 3シリアへの米国の介入は、解放ではなく占拠と見られるだろう。米国はあまり世界で良く見られていない。それはイラク介入で明らか。
 4シリアは大きな国で、人口は少なくもリビアの3倍になる(*2300万人)
 5シリアは諸党派の共同社会としては、騒然たる状況である。イスラム教徒74パーセント、他のイスラム宗派(アラウイ派、ドルーズ派を含む)16パーセント、クリスチャン(諸党派)10パーセントとなっている。
 6シリアの軍隊は完全武装で、アサドに忠実である。アサドはアラウイ派。アフガン、イラクリビアと違って、シリアの軍隊は訓練され、近代兵器を所持している。アサドの属する州ははアラウイ派だが、軍隊でその派は70パーセントを占める。
 7リビアとは異なり、アサド政権は外部からの支援を受けている。イランやロシアである。特にイランはてぐすねひいて待っている。
 8アサドの後継者はシリアや米国にとって、もっと悪くなり得る。それは現在のイラク政府を見れば分かる。また我々はシリアの反乱者たちの実態をほとんど把握していない。
 9内戦はシリアと境を接する国々にまで波及する。イラクイスラエル、ヨルダン、レバノン、トルコである。
 10公共的救済措置はまず自国内でする。米国は巨額な財政赤字で苦しんでいる。アフガンやイラクで軍はよく戦ったが、今は休息の時である。
 私たちはこれらの見解について、西側報道だけでなく、いろいろ情報を集め、的確な判断をすべきでしょう。聖書にも介入の記事はあります。
 ソロモンの王政後、イスラエルの国は分裂し、北イスラエル王国、南ユダ王国となりました。両者の間には頻繁に争いがありました。ユダ王国のアサはアラム(シリア)の王ベン・ハダデに、イスラエル攻撃を要請しました。それに応えてベン・ハダデは北イスラエル王国に軍事介入しました。
 「ベン・ハダデはアサ王の願いを聞き入れ、自分の配下の将校たちをイスラエルの町々に差し向け、イヨンと、ダンと、アベル・ベテ・マアカ、および、キネレテ全土と、ナフタリの全土とを打った」(列王第一15:20)。
 しかし北イスラエルはその攻撃で滅びる事はありませんでした。
 スティーブン・ストロース教授がどんな立場か分かりませんが、米国はシリアに軍事介入すべきではないでしょう。