ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ノーベル化学賞の業績

 2012年10月10日、米デューク大のロバート・レフコウィッツ教授(69)と米スタンフォード大のブライアン・コビルカ教授(57)に、ノーベル化学賞が授与される事が決定されました。
 その理由は「Gたんぱく質共役(きょうやく)受容体の研究」というものです。私たち素人にはなかなかわかりにくい言葉が連なっています。

 まずGたんぱく質ですが、GとはGREAT即ち大きなという意味で、大きなたんぱく質を指しています。その構造はα、β、γという小さな分子(モノマー)が3つ重合(ポリマー)した3量体です。
 次に共役ですが、2つのものがセットになって結びつく事(カップリング)です。ここではβとγは常に結合しているので、1つとみなし、αと結びついていてGたんぱく質を構成していますが、それが膜たんぱく質受容体と共役します。
 受容体はレセプターともいい、ホルモンなどの信号を標的器官が受け取る主体で,ペプチドホルモンやカテコールアミンなどのレセプターは細胞膜にあります。膜を貫くたんぱく質です。
 それゆえGたんぱく質共役受容体は、ホルモンや神経伝達物質など細胞の外部の情報を受容し,Gタンパク質の活性化(共役により)を介して、細胞内へ情報を伝達する役割を担う膜たんぱく質という事になります。譬えると鍵はホルモン、鍵穴が受容体になり、それにGたんぱく質が結合し、活性化するわけです。図ではαとβ+γが分離し、αが標的たんぱく質と結びつき、信号伝達に関わっています。
 米国の2人の教授はその事を解明し、ノーベル賞に繋がりました。この受容体がどんなものから構成されているかは、20世紀のほとんどにわたり不明のままでした。
 レフコウィッツ教授は1968年に放射性物質を用いてその受容体を追跡し、ついにアドレナリン等の受容体を明らかにしました。1980年代にコビルカ教授も加わり、Gたんぱく質共役受容体が解明されました。2011年にはコビルカ教授らは、ホルモンで活性化した受容体が、細胞内へ信号を送る事を明らかにしたのです。
 これを聖書の観点から考えると、ホルモンなどの外部からやって来た物質は「神のみことば」、細胞膜に存在する受容体は「人間の心」と考える事が出来ます。受容体は鍵穴ですが、心の鍵穴は神のみことばを拒否する事が出来ます。しかし柔軟な心であれば、それを受け入れる事が出来、そのみことばという信号は心の中に入って行きます。そしてその人の心を活性化し、救いをもたらすわけです。イエス・キリストはそれを種まきの譬えで示されました。
 「ところが、良い地に蒔かれるとは、みことばを聞いてそれを悟る人のことで、その人はほんとうに実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結びます」(マタイ13:23)。
 ここでは良い地が受容体、みことばがホルモンに相当しました!