ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

今年のノーベル医学生理学賞における巧妙な免疫の仕組み

 2011年10月3日、今年のノーベル医学生理学賞が3人の研究者たちに与えられました(残念ながら1人は受賞の知らせに間に合わず、ガンの闘病で亡くなりました)。免疫の仕組みでの受賞でしたが、そのうち米スクリプス研究所のブルース・ボイトラー教授と、仏ストラスブール大のジュール・ホフマン教授は、自然免疫と獲得免疫の間で果たしている機能を解明し、米ロックフェラー大のラルフ・スタインマン教授(死亡)は、獲得免疫で重要な役割を果たす樹状細胞の働きを解明しました。

 左の画像は理研ニュース(http://www.riken.jp/r-world/info/release/news/2007/jun/index.html#frol_01)からお借りし、一部改変させて頂きました。下線部(赤色)を引いたものが、今回の研究と関わって来るところです。
 免疫の研究は日進月歩で、2009年の高校生物教科書ではまだ自然免疫・獲得免疫という言葉は登場していません。体液性免疫と細胞性免疫の2つに分類されています。また左図にあるマクロファージが抗原をT細胞に提示し、それによって活性化したT細胞が増殖を、B細胞と抗原を攻撃するT細胞に指令するという図式が載っています。そこにも当然樹状細胞は出て来ません。ですから病原体を認識するToll様受容体(TLR)も発見されていないので、載っていません。理研ニュースの図式と高校の教科書の図式ははなはだ異なり、その免疫の仕組みそのものが複雑ですから(かつてノーベル賞を受賞した日本の利根川博士が解明した、B細胞で生成される免疫グロブリンの詳しい仕組みまで教科書に載っています)、これから生物を選択科目で選び大学を受験する人は、勉強が大変かも知れません。
 とにかく今回自然免疫と獲得免疫を繋ぐのに重要な役割を果たしている樹状細胞と、そこにあるToll様受容体の発見と、それらによる免疫機構の作動の仕組みが解明された事が大きな成果であったと言えるわけです。
 私はこうした病原菌に対する人体の何重にも重なる複雑な防御機構の備えのみごとさを感じないわけには行きません。それをデザインされたのは創造主である神であると信じます。また創造主はご自分を信じないで攻撃して来る外部の人に対する防御の事も、聖書で啓示しておられます。
 「ですから、邪悪な日に際して対抗できるように、また、いっさいを成し遂げて、堅く立つことができるように、神のすべての武具をとりなさい。では、しっかりと立ちなさい。腰には真理の帯を締め、胸には正義の胸当てを着け、足には平和の福音の備えをはきなさい。これらすべてのものの上に、信仰の大盾を取りなさい。それによって、悪い者が放つ火矢を、みな消すことができます。救いのかぶとをかぶり、また御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい。 すべての祈りと願いを用いて、どんなときにも御霊によって祈りなさい。そのためには絶えず目をさましていて、すべての聖徒のために、忍耐の限りを尽くし、また祈りなさい」(エペソ6:13−18)。
 クリスチャンだって外敵の攻撃で弱くなる事もあります。でも神が上記のような「霊的免疫機構」を備えさせ、守って下さるのです。