ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

除染作業は不可能で、税金の無駄遣い

 「さあ、立ち去れ。ここはいこいの場所ではない。ここは汚れているために滅びる。それはひどい滅びだ」(ミカ2:10)。
 2013年1月4日朝日新聞は、福島県の楢葉、飯舘、田村の3市町村で手抜き除染が横行し、回収した土や枝葉を川に投棄していた事実をスクープしました。下の画像は飯館村の山の斜面から落ちて側溝などに溜まった土を違法投棄したもの。(http://greenerw.exblog.jp/17392215/)よりお借りしました。

 この放射能除染作業は環境省が管轄し、ゼネコン大手(前田建設大成建設大林組鹿島建設等)を元請けとして契約を結び、実施するものです。ところがこの作業、原発での復旧作業の労働構造と全く同じで、元請け社員でなく下請けに任せており、その下請けは孫請けへと、どれ位の構造があるか分かりません。推定では最底辺の下請け作業員が手抜き作業を、命じられるままに行ったと思われます。ちなみにこの除染費用は当初1兆円規模で、それを2年間で費やす予定でした。
 そのスクープを契機に諸情報がゴマンと出て来ました。環境省が除染手抜き作業を実際知りながら放置した事、その官僚たちを動かす環境相石原伸晃氏もほとんど動いていなかった事が発覚しました。環境省のある幹部が「悪質というより、想像以上に除染して回りきらなくなってやったという感じがする」と言いましたが、それはかなり正直な意見だろうと思います。作業員たちも「こんな事しても無駄」と口を揃えて言っています。9日の朝日社説は「 避難指示解除の見通しがついて自宅に戻る準備を始めた人、帰宅をめざしてなお避難を続けている人たちの気持ちを傷つける、許されない行為である」と切り捨てていますが、事はそんなに単純ではないでしょう。
 そもそもこの除染対象地域は、原発からほぼ20キロ圏以内と、特に風向きで大被害を被った飯館村などが主体ですが、果たしてそんな非難合戦(それをする人たちは安全圏にいます)で、何か益があるのでしょうか。
 その地域に住まいのある避難住民が帰りたいという要望を受けての作業で、その避難者たちが怒るのは分かります。
 しかしです。私は素人ですから、ここは放射能に詳しい専門学者に改めて意見を求めてみます。
 最も鋭い批判を続けている小出裕章京大助教は、昨年4月の著書『騙されたあなたにも責任がある』の中で、20キロ圏内の地域と50キロ離れた飯館村について、「森林の土を剥ぎ取る事はできませんし、野原や田畑の土を剥ぎ取ることもできません。ですから、基本的には除染はできないと考えるしかない」と言っています。それらの地域には、避難住民の願望にもかかわらず、100年、200年という単位で帰れないというのが事実です。
 ヘレン・カルディコット医学博士も、除染は「科学的に不可能です」と断定しています。
 物理学者のスティーヴン・スター氏も「立ち入り禁止区域での除染作業は、無駄である事が分かっています。高度に汚染された地域から放射能を除去する努力は、ほとんど失敗しています。溶けた雪や雨水は汚染された丘を流れ出て戻り、家や土地を再汚染するからです」(http://truth-out.org/news/item/12832-costs-and-consequences-of-the-fukushima-daiichi-disaster)と言っています。
 実際のところ、こうした反原発を標榜する真摯な学者の主張に耳を傾けると、今回発覚した地域での除染作業は事実上不可能というのが、私個人の見解です。それを除染して避難住民を戻そうとするのは欺瞞であり、さらにその人々の放射能汚染を加速させるだけだと思います。人間の成せる罪の問題です!
 心の罪の汚染ならは、イエス・キリストの十字架で解決しており、その信仰だけできよいと神は宣言して下さいますし、永遠のいのちも保障して下さるのですが。