ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

養豚場と豚の糞からの肥料による汚染は、MRSA感染と関連がある

 「 …犬は自分の吐いた物に戻る』とか、『豚は身を洗って、またどろの中にころがる』とかいう、ことわざどおりです」(ペテロ第二2:22)。
 2013年9月16日のサイエンスデイリサイトに、ほぼ上記の題で研究成果が紹介されていました。
 ジョンズホプキンス大学ブルームバーグ校のブライアン・シュワルツ博士らと、ガイジンガー社のヘンリー・フードセンターから構成された研究チームによるものです。
写真はネットより借用。
 堤未果さんの本やネットを調べて見ますと、米国では豚をいかに早く飼育し、出荷するかという事を工夫し、実現させた大経営主の事が出て来ます。豚は大きな工場に集められ、柵に囲まれ身動きも出来ないまま、衛生の為に抗生物質を大量に投与され、短期に大きく成長させる為、成長ホルモンを含む化学物質をやはりたくさん投与され、餌は死んだ動物の遺骸に他のものを混ぜ合わせたものを食べさせられるといった「虐待」で飼育されます。当然抗生物質耐性菌も生まれ、密集した豚の間で広がる危険性が高くなります。
 研究者たちは優れた電子医療健康記録を駆使して、こうした高密度養豚場と、その排泄物で作られた肥料と、それが撒かれている地域共同体の病気の関係を、初めて調べ上げました。
 彼らはこのシステムを用い、2005〜2010年の間に感染症にかかった人々を調べましたが、そこで浮かび上がったのが、ペンシルベニヤ州の養豚場近くの共同体におけるMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染及び、皮膚や軟組織の感染でした。前者に感染した3,000人と、後者に感染した50,000人が注目されました。そこから養豚場及び共同体との関連が予想される人々を絞り、MRSAで1,539人の事例、皮膚・軟組織の感染者の1,539人の事例が対象となりました。両者に罹患していない人々が対照群として選ばれました。
 結果としては、高密度の家畜経営と、畑に撒かれた糞から作られた肥料と,共同体のMRSA感染との重要な関係が分かったとの事です。米国のほぼ80パーセントの抗生物質は、家畜の餌に使用されていますが、それに耐性あるMRSAが豚の中で増殖し、豚が排泄した糞で作られた肥料が畑に撒かれ、その作物を食べた人々が感染したわけです。
 ちなみに酪農場とMRSA感染との間には関連は見つかりませんでした。
 これが小規模の養豚場であれば、動物の排泄物は、作物の肥料として利用出来ますが、多数の豚が一か所に集められ、抗生物質を大量に投与された場合に限り、MRSAなどの強力な菌がはびこり、結果的にその肉を食べる人間が被害に遭うという事になります。
 ただ儲けが多ければ良いとする米国の家畜経営者の身勝手なやり方で、豚がそして人間が被害を受けています。これは豚の側からの人間への「復讐」ではないですか。米国産豚肉を食べる日本人も十分気をつけないと。