ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

認定NPO法人いわき放射能市民測定室たらちねの存在を知る

 「わたしは、あなたがたに言います。求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます。だれであっても、求める者は受け、捜す者は見つけ出し、たたく者には開かれます」(ルカ11:9−10)

 2018年1月の朝日新聞チラシの中に「被曝後のこれからを考える 『福島生きものの記録』シリーズ5〜追跡〜ドキュメンタリー映画上映会 福島第一原子力発電所の今 おしどりマコ・ケン講演会」という見出しのものがありました。時は2月12日、場所はいわきアリオス、参加費800円、全席自由席だけど予約必須とあって、どうしようかなあと考えました。しかし主催が認定NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね(http://www.iwakisokuteishitu.com/)とあって、ちょうど故高木仁三郎さんの本を読んでいた事もあり、俄然興味が湧きました。その場所は?と言えば、何と最近知り合った教会員の家のすぐ近く、小名浜花畑町にあります。そのすぐ南がよく行く業務スーパーなので分かりやすいです。

 2月7日早速車で出かけ、そこのビルの写真やら撮って部屋の中を見せて頂きました。カネマンビルという建物の3階に放射能測定室があり、放射性核種別に食材、土壌、水等の測定を行なっていました。又「たらちねクリニック」も併設されており、一般の内科・小児科診察と共に、突出しているのが「子どもドック」です。
 子どもドックは子どもの被ばく状況を知り、今後の健康に備える為のもので、子どもは無料で受ける事が出来ます。ホールボディーカウンターが設置されており、体内の放射能の測定をします。また外部依頼で尿中セシウムの測定もしています。勿論超音波による甲状腺検査も行なっています。
 3・11当時大量のヨウ素131を浴びた子どもたちで、検査により多数の甲状腺癌が見つかっていますが、国や県立医大等では放射能との因果関係に否定的な見解を示しており、情報もあまり出しません。その為親や子が今でも多く不安に思っているでしょう。そうした状況で、ここいわき放射能市民測定室でも、実際甲状腺検査を行ない、その結果を医者が丁寧に詳しく説明し、しかも心のケアまでしてくれます。その為遠く郡山などからここを訪れ、納得、安心して帰って行く親子がいます。福島県全体で、こうした信頼の置ける医療機関がどれほどあるか分かりませんが、とにかく中核都市いわきに存在するのは心強いかぎりです。
 一方放射能測定ではホームページからその月々の結果が公表されています。これには福島第一原発沖合1・5キロの海洋調査、海砂の測定、ホットスポットの測定なども含まれており、相当詳しい情報が得られます。例えば2017年12月の測定結果では、福島県全体の試料が今どれほどセシウム134,137を含んでいるか、良く分かります。食材は勿論、落ち葉や土壌も調べられています。一見していわき市川前町の土壌サンプルの1キログラム当たりベクレル数20,480が目を引きました。
 水に含まれるトリチウムの測定も注目に値します。国や規制委は、原発汚染水を薄めて海洋放出する意向ですが、試験操業段階の漁協が幾ら反対しても、必ず放出されるでしょう。トリチウムの測定が今後も長く続けられるのは、そのデータ理解の上でも貴重な事だと思います。
 2月12日にはアリオスまで行き、映画も講演も聴いて来ましたが、それについては次の機会に報告します。
 3月3日(土)には、いわき市文化センターで、2時から今中哲二氏の講演会も予定されています。福島の汚染の現状と被曝について、貴重な話が聴けると思います。