ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

子どもの甲状腺癌と放射能

 「正しい訴えをする者はなく、真実をもって弁護する者もなく、むなしいことにたより、うそを言い、害毒をはらみ、悪意を産む」(イザヤ59:4)。
画像はネットから借用し、私が一部作成。
 2011年3月11日の東電福島第一原発事故で放出された放射性ヨウ素131と、子どもの甲状腺癌多発との間に密接な関係があるのか無いのか、深入りすればするほど分からなくなります。2016年9月14日に発表された県民健康調査検討委員会などによると、これまで癌や癌の疑いと診断された子どもの数は合計174人になりました。それに関連して、翌15日の民報では、「チェルノブイリ原発事故の場合、子どもの甲状腺がんの診断が事故発生から5年後以降に増えているデータを踏まえ、医師会、大学、研究機関の関係者で構成する委員から『少なくとも10年間は縮小すべきではない』と検査の規模を維持し、経過を注意深く分析するよう求める意見が相次いだ」そうです。
 最新の9月28日の福島民報には、「甲状腺検査で県に提言へ 国際専門家会議の最終日」という見出しの記事がありました。この会議は日本財団及び福島医大の共催で、注目したのはドイツのヴォルフガング・ヴァイス元大気放射能研究所長の意見でした。「放射線のリスクは低いと言っても検査をやめる正当性がない」という発言で、検査を続ける意義を強調しました。それが今後の検査継続への流れを決定付けたと私は見ました。福島医大の山下俊一副学長や県医師会副会長の星北斗氏、「18歳以下の甲状腺がん有病率と外部被ばくの関連性なし」と9月に発表した、同じく福島医大放射線医学県民健康管理センターの大平哲也教授ら、並み居る先生方の検査縮小への動きを封じた貴重な意見でした。
 既に8月25日福島県小児科医会は、検査規模の縮小を含め、検査の在り方を再検討するよう県に要望しており、これまでの検査で多数の甲状腺がんが発見されたことにより、検査を受けた子どもや保護者、一般の県民にも健康への不安が生じている事をその理由としていたのです。それに対しては、広島の産婦人科河野美代子氏が「現地の小児科の先生方も『被曝の影響とは考えにくい』と考えていらっしゃるとは、思ってもみませんでした」と述べ、「検査をするからがんが見つかる⇒不安を与える⇒検査をしなければ見つからない⇒不安がなくなる」と強烈に揶揄しています(http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-ed55.html)。また「この動きを見る限り、いよいよ福島県全体が率先して、原発事故との因果関係を”隠蔽”し、『闇に葬る』方向で動き出したと見ていいだろう』と推測するゆるねっと(HTTP://YURUNETO.COM/HUKUSIMA-SYOUNI/)のニュースもありました。
 この原発事故と放射能の関連性については、以前岡山大学の津田教授らが論文で発表していましたが、今回豊富な図と、もっと突っ込んだ解説がhttp://www.sting-wl.com/category/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%A8%E5%B0%8F%E5%85%90%E7%94%B2%E7%8A%B6%E8%85%BA%E3%81%8C%E3%82%93でされました。これはすごく大切な論文であり、素人である私が理解するには随分時間がかかると思いますが、是非ブログ仲間の皆様読んでコメントして下さるとありがたいです。
 下図の左下のサイトを見ると、茨城県北茨城市ヨウ素129から推定されたヨウ素131の土壌濃度分布のデータもあり、相当説得力があると思います。でもやはり学者でない私は「福島県内ではチェルノブイリのような放射線被ばくによる小児甲状腺がんの増加は考えにくい」などと主張する長崎大学高村昇教授らによる意見に反論出来ません。依然私には今のところはっきりは分からないというしかなく、残念ではあります。