ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

福島県は医師少数県

「イエスはこれを聞いて言われた。「医者を必要とするのは丈夫な者ではなく、病人です」(マタイ9:12)

 2019年2月19日の福島民友サイトによると、厚生労働省が医師の偏在問題について、新たな指標を策定し、全国的な調査を行った結果として、どのようになったのかを報じていた。

 勿論東京都が医師の充足度トップ(指標329.0)であるが、私の関心は下位にある。厚生労働省は全国にある16県を少数県とした。

 そのうちの最下位から4番目(=44位)にあるのが福島県(指標177.4)だった。県によると、東日本大震災以前から福島県の医師数は少なく、厳しい状況を強いられていたという。

 さらに複数の市区町村が一括して指定される、「2次医療圏」というものに関しても調査がされた。福島県はそのうちの少数区域に相当し、「会津・南会津」(指標142.3)、「県南」(指標133.0)「相双」(指標91.7)の3区域が目立って低かった。比較の為に全国の最の区域を見ると、「北秋田」が指標69.6だった。

 相双区域は原発の近くで、避難指示が出た為、当然低くなっている。

 では私の住むいわき市はと言えば、指標156.1である。福島県で最大の人口数があるのに、これでは医師少数区域と言われても仕方がない。

 現市長は内郷御厩町に2018年12月25日オープンした、いわき市医療センターの巨大な建物を誇るが、総合病院としては他に呉羽総合病院、いわき湯本病院がある程度である。私の周囲には、それらの病院に詳しい人が何人かいるが、通院にしても入院にしても、相当難儀している。入院の予約が数か月先という事で諦めて他の府県に紹介状を持って行った人がいる。

 一方専門病院ないしはクリニックにしても、名が知られているなら、予約を取っても待ち時間が異常に長い。やっと診察を受け、会計を済ませて薬局という事になれば、やはり半日以上を見ておかねばならない。

 私は糖尿病専門医をかかりつけにしているが、すべて終えて帰宅すると、もうくたくたである。下の写真はいわき病院

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 独立行政法人いわき病院は、いわき市豊間にあって結構不便だったが、最近小名浜に移転して業務を再開した。交通の便が良くなったので、外来・入院とも相当待たなければならない。私の場合かかりつけ医から紹介状をもらってというだけでは駄目で、病院とクリニックとの間のやり取りがあって、初めて外来予約がとれる。それは3か月後の6月になった。

 脳神経内科やリハビリなどが優れており、教会の友人は最新のロボットによるリハビリの様子を、スマホで見せてくれた。私の足のふらつきは高血糖によるサルコペニアという病気(膝から下の骨格筋が極端に減っている)に関わっていると思う。しかし昨年猛暑の夏の最中歩き回っていて、気が付かないうちに熱中症となり、脳に何らかのダメージを与えたのではないかという懸念もあるから、CTなどで調べてもらうつもりでいる。

 いわき市の優れた病院やクリニックの状況はそんなものだ。まして放射能汚染を受けた双葉郡は、まだまだ線量の高いところが多く、若い医師は敬遠するだろう。

  そこは医師の数が絶対的に不足するから、帰還した高齢者の悩みは切実である。

 医療に恵まれない過疎地域の医療に、進んで挺身する気概をもった医師を育てる、という自治医科大学の理念は、今どうなっているのだろう。そんな気概を持った医者が少数となる事は、今の入試制度を見てもわかる。つまり面接等による適正の如何によらず、ただ偏差値が高いという事だけで入学した医者の卵がいっぱいだからだ。しかも目指すは高額の給与。白い巨塔は今も厳然と存在し、自分だけが偉い、自分の大学だけが優秀だという、自己中心の医者が再生産されている。

 福島で原発事故による甲状腺がんが増えたかどうかという問題一つとっても解決は難しく、地道に疫学調査をするような医者が、もっともっと必要だと思うが。

 福島復興を大声で言うからには、双葉郡にたくさん病院やクリニックを作って欲しい。富岡町にふたば医療センター附属病院が出来たからといって、それでおしまいでは復興にならない。加齢による病気や怪我は、私が通う教会でもめっきり多くなった。