ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

双葉郡視察の旅2

「 初めのことは、見よ、すでに起こった。新しいことを、わたしは告げる。それが起こる前にあなたがたに聞かせる。」(イザヤ42:9)

 2番目の視察地は広野町楢葉町に跨るJヴィレッジと、新しく出来たJヴィレッジ駅だった。

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 建設中の駅工事では常磐線が見えなかったが、今回の視察で良くわかった。私が立っている駅舎からホームまでは、海側に向かって急に落ち込んでいて、その落差は20メートルほどあるそうだ。

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 見てわかるがかなり急な階段である。若者なら一気に駆け上がるだろうが、お年寄りには不向きで、エレベーターを使うと思う(駅内部に入っていないから分からないが)。

 この駅の工事は2018年5月に着工、2019年4月に完成・開業しているから、僅か11か月の期間だった。福島復興の掛け声と、Jヴィレッジグランドのオープンに合わせての事で、新工法があったそうだが、かなりの突貫工事だったと思う。しかもこの駅はあくまで臨時のものだから、時刻表を見ても1時間又は数時間に1本くらいである。スタジアムの海抜が52メートルなので、ホームは約30メートルか。海から近いが、津波は大丈夫だろう。

 一方完成してオープンしたスタジアムには、その日4月20日様々なイベントがあったので、いわきからもサッカーファンが押し掛けたそうだ。

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 写真で見ると、雨だったので、少年たちはおそらく右奥にある全天候型練習場に向かっていたと推測する。

 東京五輪ではこのJヴィレッジ聖火リレーの出発点となる。その日熱狂的な歓迎のもとで、映像に映し出されるのだろう。

 しかしここは福島第一原発から20キロ圏内にあり、8年ほど前の原発事故では、東電の対策本部として使われていた事を忘れてはならない。

 そして第一原発は今廃炉の過程に向けて、試行錯誤を重ねている。未曽有の大事故だったし、今後も放射能事故は起こり得る。ブログ下書きを書いていた5月14日時点でも、1、2号機の間にある排気塔解体作業開始を延期している。放射能が高いので遠隔操作により、120メートルある排気塔の上部60メートルまでを切断する予定である。それだって危険な作業だし、福島沖で今後起こり得る大地震が今生じたとしたら、間違いなく倒壊すると思う。*ブログ下書きを再開した8月6日の時点までに、この作業は少なくも2回延期されており、作業が中断されていた時の8月4日、福島沖で地震が発生、大熊町の北隣の双葉町で振動5弱が観測された。震度4の勿来でもかなり大きいと感じて、室外脱出の用意をしていたほどだった。

 この現場の作業員たちについては、今年3月の東電によるアンケート調査で、実に4割が被ばくによる健康への不安を抱えている事が分かった。

 そうした不安と、20キロほど先でのサッカー場の熱狂、鮮烈な対比ではないか?