ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

科学者が罪を犯す時

 サイエンティフィッフ・アメリカン7月号電子版に「科学者が罪を犯す時」という題の論文が載りました。
 ノーベル物理学賞を受けた有名な故リチャード・ファインマンは、既に科学者が自己を欺き、他人を欺く事がある得る事について警告を発していましたが、最近の幾つかの例で、そうした事が現実にある得る事を、同僚だったデイヴィッド・グッドシュタイン教授が述べています。
 自然は微妙なものですが、意図的な嘘はつきません。しかし科学者は実際嘘をつきます。その原因をグッドシュタイン教授は分析しています。そして科学者たちは地位や報酬にかなり突き動かされる事を知っているので、他の分野のプロたちと同様に客観的になれず、イデオロギーの信奉者と同様、考え方を激しく防御しようとし、権威の「引き」に対して揺らいでしまうと言っています。
 そしてグッドシュタイン教授は、科学的に見える嘘の事例のほぼ全てに見られる三つの危険要素を指摘しています。①出世の圧力の下に置かれていた事②自分たちが考えている問題の答えが何であるかは、労を惜しまず適切な研究をするなら、後で判明する事が分かる、或いは分かると思っていた事③個々の実験が正確に再現される事を期待出来ないような分野で研究していた事。
 そして教授は過去の幾つかの例を挙げながら、科学者でも罪を犯すのは事実であると断言しています。ただ同僚との協調や、大学院生などの助言その他によって、その例はあまりはびこるようなことはないだろうと述べています。
 ICR(創造研究所)のブライアン・トーマス氏もこの論文に触れています。そして「科学者は引き続き嘘をつき続けるでしょう。彼らも他のいかなる人々とも同じく欠陥があるからです」と言っています。
 「あなたの隣人に対し、偽りの証言をしてはならない」(出エジプト記20:16)。
 聖書によればこの「偽りの証」こそ人間の本性であり、その事実が繰り返し述べられています。
 だから科学者の言う事だから間違いないなどと鵜呑みにしないで下さい。
 この論文が出てから間もなく「1991年、科学によって、『神は存在しない』ことが証明された!』という副題の下、『なぜ、脳は神を創ったのか?』という本の宣伝が新聞に載り、既に7万部も突破しているそうです。この著者苫米地秀人とは、一体何者なのでしょうか。
 「主は、私たちの成り立ちを知り、私たちがちりにすぎないことを心に留めておられる」(詩103:14)。このちりに過ぎない者が、全知全能の神に向かって、おまえは存在しないなどと、どうしてそんな傲慢な事が言えるでしょうか。こうした科学者を装った嘘つきは、まさにグッドシュタイン教授が指摘した数人の嘘つきの中に確実に加えられるでしょう。
 繰り返します。これからも必ず科学者は罪を犯します。罪深い一人の人間に過ぎないからです。