ウイルスに感染したリーシュマニアが協力して免疫細胞を破壊する
2月11日のフィズオルグサイト(英文)では、「ウイルスと宿主が結託して人間への害を増加させる」という題の論文を紹介していました。雑誌サイエンスにスイスのローザンヌ大学とセントルイスのワシントン大学の研究者たちが共同で執筆しています。
リーシュマニアという原生動物がいて、人間の細胞内に侵入し、リーシュマニア症という病気を引き起こします。おそらく今回の論文に出て来るのは、皮膚リーシュマニア症というもので、鼻や口の粘膜に取り付き、ひどい時には死をもたらします。
通常人間の免疫系細胞(マクロファージ)は、リーシュマニアが感染した時反応し、それを捕食してしまいますが、リーシュマニアの或る株はウイルスに感染しており、それが「協力して」人間に感染すると、マクロファージの過剰な反応を引き起こし、病気をさらにひどいものとしてしまいます。
リーシュマニアはRNA干渉(*二本鎖RNAと相補的な塩基配列を持つmRNAが分解される現象。ウイルスなどへの防御機構としての働きを持つ=ウイキペディアより)経路を喪失しているものが多く、その為にウイルスは宿主にへの感染にうまく成功しているそうです。
宿主リーシュマニアとその内部で増殖しているウイルス(図参照)が人間の免疫系を攻撃する光景は、聖書の事例を連想させます。
この世を支配しているのは、実在しているけれども目には見えないサタン=悪魔です。それが聖徒たちを攻撃し、未信徒を誘惑します。
「身を慎み、目をさましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたけるししのように、食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています」(ペテロ第一5:8)。
この悪魔に手下がいます(コリント第二11:15)。悪霊どもと言われています。それが悪魔の指示のもとで人間の身体に侵入し、様々な病気を引き起こします。リーシュマニアと共存するウイルスのようなものです。
ですから特に信徒は「堅く信仰に立って、この悪魔に立ち向かいなさい。ご承知のように、世にあるあなたがたの兄弟である人々は同じ苦しみを通って来たのです」(ペテロ第一5:9)との命令を受けています。
リーシュマニア症の研究者たちも、それと感染し共存しており、人に激しい感染症を引き起こす原生動物と必至になって立ち向かっています。