ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

多くの国で宗教は絶滅するのか

 3月25日タイム誌電子版(英文)に、「多くの西側諸国では宗教は『絶滅』に向かっている」という題の小論が載っていました。フィズオルグサイト(英文)でも、それが非線形力学による数学モデルに基づいて分析された事を添加しています。「非線形力学はきわめて学際的な分野であり、数学、物理、化学、生物、工学、農学、社会科学の各方面で同時並行的に研究が進められ、人間生活を豊かにするための様々な応用が模索されている」(http://www.ms.osakafu-u.ac.jp/~nmweb/rinen4Gr.htmlより)。
 研究はノースウエスタン大学とアリゾナ大学の研究チームによるものです。彼らはここ1世紀ほどの間宗教的関係について国勢調査の資料が整っている9つの国々を調べました。それらはオーストラリア、オーストリア、カナダ、チェコフィンランドアイルランドニュージーランド、スイス、オランダです。
 結果は過去百年間で宗教的関係がないと主張している人々の数が確実に上昇しているという事でした。彼らにとっては宗教的グループに加わる事の知覚価値は著しく減少しているという事でした。知覚価値とは耳慣れない言葉ですが、ネットで調べると「消費者が製品に対して抱く品質や費用に対する総合的な価値判断のことをいう」とあります。マーケッティング用語で、知覚価値価格設定ですと「マーケティング・リサーチなどにより、『売れる価格帯』を発見し、原価がそれよりも高い場合には、コスト削減や製品仕様の見直しなどを行い、その価格帯に原価を近づける手法。需要志向の価格設定手法の一つ」とあります。
 分かりやすく言い換えると、人々が伝統的宗教団体に加入する事の利点や費用を総合的に考えた場合、個人的にも社会的にも有用性が無く、とても合わないので、固執しない人の数がますます増え、遂には宗教は「絶滅」に追いやられるだろうという事です。
 しかしこの論文を見て疑問に思ったのは、その数学モデルは宗教的関係について国勢調査が行なわれていない国々を省いている為、一概にそうした結論が導かれるだろうかという事です。例えば衰えたとはいえ、英国、米国や、躍進が目立つ韓国などは対象とされていません。
 私たちキリスト教バプテスト派は「宗教」という言葉を使いません。それは人間である教祖が作ったものと考えているからです。その中に偽宗教が満ち溢れています。
 ですから聖書=神のみことばと捉えています。その聖書が分析の対象となった現代(100年前でなく)の事をどう言っているのか調べてみますと、「終わりの時には、自分の不敬虔な欲望のままにふるまう、あざける者どもが現われる」(ユダ1:18)とあります。また別の箇所では「終わりの日に、あざける者どもがやって来てあざけり、自分たちの欲望に従って生活し、次のように言うでしょう。『キリストの来臨の約束はどこにあるのか。先祖たちが眠った時からこのかた、何事も創造の初めからのままではないか』」(ペテロ第二3:3−4)とあります。
 故に現代では聖書信仰への「知覚価値」を認めない,あざける不敬虔な人々が増えるのは当然なのです。人間の罪、堕落を厳しく責め、その為に十字架で死なれた救い主イエス・キリストを信じるよう命じている聖書(とその入信)には、「知覚価値価格設定」などそもそも存在しません。それは神の設定事項であり、研究者たちは傲慢になっていて、「絶滅する」などと勝手にうそぶいているだけです。
 私たちの結論では、確かにそうした不敬虔な人々の数は増えており、信仰者の数は減っていますが、求道者が聖書に対して抱く知覚価値が絶滅する事は決してありません。「草は枯れ、花はしぼむ。だが、私たちの神のことばは永遠に立つ」(イザヤ40:8)からです。