ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

なぜ比較的裕福な国や米国の州で自殺が多いのか

 4月26日のタイム誌電子版(英語)では、「なぜ最も幸せな州が最も高い自殺率になるのか」といった題で論文が寄稿されていました。
 私たちはスカンジナビアの国々、例えばフィンランドとかデンマークが、所得税は日本とは比較にならないほど高いけれども、社会保障の面では群を抜いて良く、豊かな経済と低い犯罪率の為に、「最も幸せな国々」というイメージを抱いています。
 ところが統計調査をしてみたら、不思議な事にそうした国々で自殺率も相当高いという事が分かりました。それは一見矛盾しているように見えますが事実だそうです。調査をした人々はその理由が分からず、頸をかしげています。
 このパラドックススカンジナビア諸国に限らず、米国の豊かな諸州でも見られるそうです。大学などの合同研究チームの調査によると、ユタ州は最も生活の満足度が高いそうですが、自殺率も9番目に高いとの事です。ハワイは2番目に裕福なところだそうですが、自殺率では5番目に高くなっています。
 しかし生活満足度で言えば45番目に属するニューヨーク州では、自殺率は最も低いそうです。
 研究者たちはその理由が社会の階層制度における自己の地位から生じるストレスにあるのではないかと疑ってはいますが、明確な答えはまだ出ていません。
 経済格差という不平等を減らして幸福感を増すようにすればするほど、その「副作用」として自殺も増えるという矛盾、これはもっと多角的に考えてみない限り、解決が得られないのでしょう。
 私は宗教的な問題も絡んでいると思います。真の信仰者か否かという事です。上記ユタ州モルモン教徒が多い事で知られていますが、その教えはキリスト教の教義とはかけ離れており、果たして本当の幸せを得ているのかと思います。モルモン教にあらざれば人にあらずといった無言の圧力があるのではないかと推定しています。ハワイにしても真の信徒はどれほど居るでしょうか。日本人はよくハワイに行って、無信仰であっても教会で結婚式を挙げています。宗教は形骸化しているのではないでしょうか。
 ここでやはり聖書にあるみことばがかぎになっていると考えます。
 「イエスは答えて言われた。『「人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる。」と書いてある』(マタイ4:4)。
 救い主イエス・キリスト旧約聖書申命記にあるみことばを引用されました。当時イスラエルはエジプトを出て荒野で試練に遭っていました。そこに肉の糧は乏しく、今の貧困層と同じ状況でした。見かねた神は天から肉の糧であるマナを彼らに与えられたわけですが、それでも彼らは不平を鳴らしていました。神が与えて下さったものを感謝しつつ食べ、同時にそれだけでは本当の満足、本当の幸福は得られない為、心の糧である神の真理のみことばをも頂き、充足すべきでした。
 でも不満は高じました。「私たちはエジプトの地で死んでいたらよかったのに。できれば、この荒野で死んだほうがましだ」(民数14:2)。
 彼らは不信仰から来る惨めさに気付かず、荒野又はエジプトに引き返して死ぬ事を望みました。
 「人間は、死と不幸と無知とを癒すことができなかったので、幸福になるために、それらのことについて考えないことにした」(パスカル『パンセ168』)。しかしキリスト教は救い主の死、神なき者の不幸さ、神の英知を頂かない無知などに対する教えから始まっていると言ってよいでしょう。それらを気晴らしによって考えない事にした人々こそ幸福が得られず、自殺志向となるのでは…?