ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

国際通貨基金専務理事ストロスカーン容疑者のたった一つの汚点

 国際通貨基金IMF)専務理事のドミニク・ストロスカーン容疑者が、5月14日宿泊していたニューヨークのホテルで女性従業員を襲い、強姦寸前まで行って逮捕されました。

 ストロスカーン容疑者は1949年生まれ、私より若いフランスの経済学者、法律家、政治家という肩書きを持つ国際通貨基金の専務理事です。パリ政治学院で学んだとあります。そこはフランス屈指のエリート校だそうです。大統領になった事のあるミッテランシラクなど錚錚たる人物を輩出しました。
 彼は法律家としては博士号まで持っている人でした。当然「強姦」とはいかなる事で、どんな刑罰が待っているか熟知していたはずです。ウイキペディアによれば企業弁護士としての活動歴もあります。政界でも華々しい活躍を見せ、1997年蔵相にもなりました。
 これらの経験により、IMFは2007年彼を専務理事として招聘しました。その活動中での逮捕劇でした。一番驚いたのはフランス政府でしょう。なぜなら彼は来年のフランス大統領選挙の有力な候補者ともなっていたからです。
 どの履歴を見ても立派で、およそ強姦などの罪を犯しそうもない人物ですが、捜査当局によれば、襲った女性のからだから彼のDNAが検出されたとの事で、容疑を否定しても罪を免れないでしょう。
 IMFでも相当な実績を積んだ人ですから、トップ不在になり後任の選出であわただしい動きが見られます。
 こうした例は聖書でも見られます。有名なダビデ王によるバテ・シェバとの性交は、強姦ではなく「両者合意」の上での事だったのでしょうが、その経緯が聖書であらわにされているので、立派な王という評判と共に、一つの大きな汚点となっています。
 ヤコブはその書で次のような警告をしています。
 「律法全体を守っても、一つの点でつまずくなら、その人はすべてを犯した者となったのです。なぜなら、『姦淫してはならない。』と言われた方は、『殺してはならない。』とも言われたからです。そこで、姦淫しなくても人殺しをすれば、あなたは律法の違反者となったのです」(ヤコブ2:10−11)。
 つまりストロスカーン容疑者はこの強姦というたった一つの汚点で、これまでの活動の全てが同じように見られる事になりました。政界で汚点ある者と見なされ、弁護士としても汚点ある者として信頼を失う事になり、彼が手がけたIMFの経済的業績も否定的評価が下されるかも知れません。要するに一つのつまずきで、これまでの全てを犯したも同然となり、その全人格が疑われるようになったわけです。 
 ですから「罪」は恐ろしいのです。その誘惑はストラスカーン容疑者だけでなく、私たち一人一人も襲って来ます。私たちは聖書の「神のすべての武具を身に着け」(エペソ6:11)て、防御しなければなりません。