ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

カンブリア紀の示準化石ともいうべきものが場違いな上部の地層から見つかった事の意味

 古生代のはじめの時期(今からおよそ5億4千万年〜5億年前)に属するカンブリア紀は、「カンブリア大爆発」として知られる、多様で異質な生物が爆発的に増加した事で良く知られています。進化生物学で断続平衡説を打ち出した学者の一人スティーヴン・ジェイ・グールドは、自著『ワンダフルライフ」(早川書房から邦訳が出ています)で、そうした異様な海生生物たちの事を詳しく観察しています。
 今回イエール大学の研究チームは、モロッコで長さ1メートルに達する巨大なアノマロカリスの化石を発掘しました。以下の図は下記サイトから借用しました(http://ameblo.jp/oldworld/entry-10912678236.html)。このイラスト、非常によく出来ています。

 ところが彼らの観察ではこの化石が出た地層は、カンブリア紀ではなく、その次に来るオルドビス紀の初期のもの(4億8千8百万年〜4億7千2百万年)だったそうです。そこで調査に当たったヴァン・ロイ氏(こう読むかどうか不明。現在ベルギー在住)は、「アノマロカリスのようなカンブリア紀に特徴的な動物たちは、千数百万年経っても、海に住む仲間たちの生物多様性と生態にかなりの影響を与え続けた」という事を示唆しています。
 さらにドイツのデボン紀の地層でも、それらしきものは発見されています(左図参照)。
 そこで米国創造研究所のブライアン・トーマス氏は、こうした地層塁重の法則に基づく時代区分が成立しなくなると主張しています。それは調査にあたったデレク・ブリッグス氏(これもそう読むか不明)も認めており、「アノマロカリスカンブリア紀にしか存在しないという考え方は、偽りとなった」と述べています。
 進化論で言えば、岩石層が下のものと上のものでは持続はあり得ず、断絶している筈です。ですからカンブリア紀からオルドビス紀に遷移するのです。しかしこのオルドビス紀におけるアノマロカリスの発見により、もはやそれがカンブリア紀示準化石(=その化石を産出する地層が,どの地質時代に属するものであるかを示す化石。地層の時代決定に役立ちます)のようなものとなり得ない事が判明しました。そうした例は創造論地質学者たちもたくさん挙げている筈です。
 さらにモロッコの化石が見つかった地層ですが、かなり深い海の泥の海床に生息していた為、突然のおびただしい堆積物に捕捉され、埋没・保存された事が述べられています。
 するとカンブリア紀デボン紀に至るまでの全てのアノマロカリスが「一緒くた」という状況になり、創造論の立場からすれば、当然「ノアの洪水」によると考えるのが理に適っています。上図のような整合的な時代区分は成立せず、1つの時代で埋没しやすいものが下、そうでないものが上の方という図になるでしょう。