ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

天竜川下り船転覆事件ーその遠因は

 2011年8月18日の朝日新聞では、「23人乗船皮下り転覆」という見出しで報道がされていました。事件が起きたのは17日午後、静岡県浜松市天竜川、観光用の「名物」川下り船が大きく蛇行する手前の渦巻く流れの急所でした。船頭は通常避けて通るそうです。しかし中には乗客の要望もあったり、「パフォーマンス」をしてみたいという誘惑に駆られた船頭も居て、今回はそのどちらかで舵取りを誤り転覆したようです。18日の時点で死傷者・行方不明者が10人も出る惨事となりました(22日のネットではその後さらに死者は3人増えました)。
 その日は荒天ではなく、「順風満帆」の状態で船は出発したようですが、何しろ暑い夏の事ですから、船頭の1人が12歳未満の子どもに義務付けている救命胴衣をあえて強制しなかったそうです。大人の場合は「着用に努める」というだけの規則でした。結果的に67歳と74歳の大人が2人死亡しています。
 そして転覆した船は現場から1.5キロ下流の深さおよそ7メートルの所に沈んでいました。おそらくその辺りでは平均的な深さだったのではないでしょうか。ならば子どもも大人も救命胴衣は必須でした。
 だいたい私が小さい頃はそうしたものは勿論無かったし、深い川でも遊泳禁止とかの警告はほとんどありませんでしたから、東京の多摩川でもあえてそのように深い所で泳いでいました。急流といってもすぐ浅瀬まで運ばれるので、そこを乗り切れば問題はありませんでした。泳げない子の場合が危険で、多摩川でも4メートルはあろうかと思われる深みで、行方不明の子どもを捜索している光景に出会った事があります。捜索者が少なければ、私も飛び込んで捜していたでしょう。今回の事故でも水泳の得意な21歳の会社員が飛び込み、意識のなかった67歳の女性を抱えて川岸まで泳いで辿り着きました。
 最近は川や遠浅でない海で遊ぶ事が禁止され、学校プール・スポーツ施設のプールでの驚くほどの浅さが気になります。飛び込んでプールの底に頭を打ちつけて死んだ子も出ています。大人の監視の下で、子どもたちの冒険も大いにあったほうが良いように思います。溺れそうになって必死に泳ぎを覚えるのが普通でしょう。すぐ足が着くような深さでは駄目です。
 それよりそうした危険な場所で規則を踏み外して安全策を怠り、また舵取りを船頭に任せっきりにした為事故が発生しました。あえて危険な渦の中に船を入れた船頭の責任は大きいと思います。これまで事故を起こした事例がなかったので、おそらく「慢心」していたのでしょう。
 聖書でも霊的な問題でそのような例があります。
 「ある人たちは、正しい良心を捨てて、信仰の破船に会いました」(テモテ第一1:19)。
 これも信徒と自称していた人たちが、次第に慢心し、聖書の規則から大いに踏み外した為、これまでの浅い信仰がひっくり返ったしまったものと思われます。
その為この信徒はもはや「死んだ状態」に陥りました。
 きちんと法を守り、あえて冒険しないという原則を踏襲していれば、こうした事故は起きなかったでしょう。
 ここでまた「安全学」の畑村洋太郎先生に登場して頂く事になりそうです!?今先生は原発事故の徹底解明で多忙でしょうが。