ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

国際原子力機関(IAEA)調査団(使節)の狙いは

 2012年1月30日と31日に、国際原子力機関IAEA)の調査団がイランと日本に入国し、原発施設を視察している事を、朝日新聞は報じていました。
 そもそも国際原子力機関がどういうものなのか、基本から押さえないといけないと思い、ウイキペディアから参照してみました。
 それは国連傘下の自治機関で、1957年に米国主導で設立されたという事です。そしてその目的は「原子力の平和利用を促進し、軍事転用されないための保障措置の実施をする」とあります。加盟国は144カ国で現在の事務局長は、日本人の天野之弥(あまのゆきや)氏です。ちなみに天野氏は外交官出身で原子力の専門家ではありません。そして福島原発事故を契機に、ドイツなど各国が脱原発の方向に踏み出したのに対して、「原発が安定したクリーンなエネルギーだという事実は変わらない」と発言したそうです。原発事故の悲惨な実情に疎く、ネットでの評判は極めて悪そうです。
 これらの情報を考えてみると、国際原子力機関原発を推進する立場であり、現在イランに入国した調査団は、まさにイランの核兵器開発疑惑を調べるという、その目的に適った行動をする予定でした。本格的な事情聴取を行い、可能な限り疑惑解明をしたいと、意気込んで乗り込んだ事でしょう。ちょうどイランと米国はホルムズ海峡封鎖を巡って火花を散らしているところですから、その核関連施設への立ち入りを巡っては、両者の綱引きはまだまだ続くでしょう。国際社会の経済制裁措置が強まる中、イランとしても今は調査団を「粛々と」受け入れると報道にありました。ところが2月1日の新聞報道では、何と調査団は核施設を訪問しないで帰ってしまったそうです!任務放棄!このブログ公開の3日時点での朝日報道では、再調査するとありました。
 一方日本では1週間ほど滞在し、福井県関西電力大飯原発を視察し(肝心の福島は行かず)、経済産業省原子力安全・保安院から聴き取りを行なっただけで、その調査報告書を作成したとの事です。そして原発稼動を前提とした耐性評価(いわゆるストレステスト)の結果を、おおむね「妥当」と評価したそうです。それをJUNSKYブログ(http://blog.goo.ne.jp/junsky/e/31717a13505d18d7694fdb08414ca21a)では、国際原子力機関が「国際原子力村」である事を実証したと、手厳しく批判しています。
 私は仕事柄この問題に深入りしません。調査団=視察団=使節団といった見方から、聖書の「使節」について触れ、全く国際原子力機関とは対照的である事を述べたいと思います。
 聖書でプレスベウオーというギリシャ語動詞が二箇所登場しますが、元々「長老である」「最上の地位を占める」といった意味があり、それから転じて「使者、大使として行く、交渉する」といった意味にもなっています。聖書でも「使節を派遣する、大使として行動する」といった形で使われています。ですから上記国際原子力機関調査団派遣とほぼ同じです。
 ではそれは誰の傘下にあるのかと言いますと、神であるイエス・キリストです。国連という複数の国々から構成されていません。そしてその目的はキリストの福音(=良き便り)を伝える為です。行動範囲は全世界です。
 「こういうわけで、私たちはキリストの使節なのです…」(コリント第二5:20)。
 「私は鎖につながれて、福音のために大使の役を果たしています。鎖につながれていても、語るべきことを大胆に語れるように、祈ってください」(エペソ6:20)。
 従って伝道者や熟練した信徒は皆、キリストの福音を伝える使節です。この福音はキリストの十字架、埋葬、甦りを表わすもので、信じる人々に救いを得させる知らせです。それは地上に平和をもたらし、しかも時代に左右されない恒久的なものです。国際原子力機関が「原子力の平和利用を促進」する事を目的にしているのとは異なります。そもそも原子力そのものが原爆開発の為の実験から始まっており、各国が保有するようになると途端にきな臭くなったのとは違うのです。福島の原発事故は「原子力の平和利用」といううたい文句を根底から揺るがしてしまいました。平和どころか、至る所で分裂を起こしています。
 それなのに国際原子力機関は少しも変わっていないので、私たちも「国際福音伝道機関」(IEA*原子力のAを省いた私の造語)(といっても各個の教会で構成されています)として、対抗せざるを得ません。