ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

東日本大震災時の航空機の迷走

2012年2月27日の朝日新聞には、1面トップで「14機緊急事態」という見出しの記事がありました。何かと思ったら、「震災当日着陸地変更で燃料不足」と次に出て来たので、あの震災時そんな事があったんだと思いました。
 報道によりますと、3月11日大震災が生じた直後、成田空港、羽田空港が一時閉鎖されました。その為両空港に向かっていた86機(国際線70、国内線16)が、別の着陸先を探して、北は新千歳空港から南は福岡空港まで、より多くの燃料消費を強いられる飛行をする羽目になりました。それにより14機が燃料不足になり、「緊急事態宣言」を出したそうです。その際管制機関も相当混乱しました。 専門家はこの事態「世界的に例がないのではないか」と言っています。

 記事には国交省交通局交通管制部長の談話も載っていました。「成田、羽田が同時に閉鎖すると考えていなかった…」。これは想定外の出来事だったという事です。
 それぞれの機内でどういう放送がされていたかは分かりませんが、「多くの乗客の命が危険にさらされた」とありますから、乗客はかなりの恐怖を抱いたのではないかと想像します。
 目標地に向けてあらかじめその飛行時間分の燃料だけでなく、余分の燃料を搭載する事は義務付けられているそうです。しかし緊急着陸後にどれ位燃料が残っていたのかについて、航空各社は「社外秘」として明らかにしていません。
 あの日ちょうど自分のマンションまであと5分程度の道路を歩いていましたが、被災した時工業団地の会社のフェンスにしがみつきながら、まず空を見上げ電線が大丈夫かどうかを観察していました。ですから当日良い天気だったのは覚えています。
 もし悪天候だったらどうだっただろうかと考えてしまいます。14機の全てとは言いません。たった1機だけでも墜落する惨事になったらと思うと、ぞっとします。あの日航機墜落事件の事が脳裏をよぎりました。
 目的をめざして進みながら、そこに到達しない、その目標を外してしまう、これが聖書でいう「罪」なのです。既に何回か触れました。
 「この民全体のうちに、左ききの精鋭が七百人いた。彼らはみな、一本の毛をねらって石を投げて、失敗することがなかった」(士師20:16)。
 イスラエルの精鋭700人は、当時の武器である石投げ機を用いて石を飛ばし、目標の1本の毛を逸らす事なく当てました。ライフルならとにかく、石投げ機でこの成績はすごい事でした。それに失敗することがなかったとは、つまりヘブル語で「ロー(=not)・ヤハティー(=ミスする)」と士師記にあるように、目標に石を投げ、ミスしなかったという事です。このミスする=ヘブル語原形ハーターこそ、ミスするから転じて「罪を犯す」という意味になった動詞です。神の目標、神の定めた規準に到達しない、それを逸らす、或いはそれを踏み越えてしまうという意味です。

 この神の目標に届かない、その栄光に達しないのは、未信徒だけでなく信徒も同じです。ただ信徒は恵みによって、やがてそこに到達出来るようにされた「罪人」に過ぎません。きよめられた「聖人」のごときイメージを持つ方がおられますが、とんでもない間違いです。でも救われた罪人なら、主なる神に対して次のように証する事は出来ます。
 「神なる主よ。あなたは、私の若いころからの私の望み、私の信頼の的です」(詩71:5)。