ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

覚せい剤の密輸急増

  2012年3月1日の朝日新聞では、「運び屋型の密輸急増 覚醒剤昨年摘発の8割」という題の記事を載せていました。
 はてなキーワードによりますと、覚醒剤とは「中枢神経を刺激して、脳を活発化させる薬物」とあります。中毒性(耽溺)・依存性が強い事から、「覚せい剤取締法により製造・使用・所持が原則禁止され、罰則がある」のは当然の事でしょう。

 さらに「日本国内へ密輸される覚せい剤の大半は、警察の捜索活動によれば中国・北朝鮮ルートであることが判明している」と出ていました。しかしこの情報は「従来は」という過去形になりそうです。その理由は以下の通り。
 朝日の記事では、使用者の間で人気がある覚醒剤は、その純度が高い北朝鮮製のものだそうです。それは日本に持ち込む時専ら船が利用されていました。それが分かったので、警察による取り締まりが強化され、影を潜めたそうです。
 そこで犯罪組織(ナイジェリアにある)は「運び屋」が航空機に乗って日本に運び込む方式に切り替えました。彼らはどうやってそれを隠したのでしょうか?一番多かったのが、二重にしたスーツケースの底に入れるやり方でした。次にカプセルにした形のものを飲み込むというやり方でした。後者は非常に危険な方法で、捜査当局はもし体内で漏れると、死ぬおそれもあると言っています。事実カメルーンの男性は具合が悪くなり、病院のCT検査で胃にあった約20グラムが見つかったという事です。しかし発覚以前に排泄したものは、ナイジェリア人の手により、既に暴力団に渡ってしまったそうです。

 とにかくこの運び屋による密輸はどんどん増えているようで、今後空港での検査を強化しなければならなくなるでしょう。
 聖書にも似たような記事があります。
 創世44ではエジプトナンバー2となったヤコブの11番目の子ヨセフが、カナンの地から飢饉で食糧を買いに来たヤコブの子らに対して悪巧みを実行しました。即ち弟にあたるヤコブの12番目の子ベニヤミンの食糧袋の中に、密かに自分の銀の杯を入れさせておいたのです。その上で彼らをカナンの地に向けて出発させ、あとから管理人を派遣して「摘発させる」という姦計でした。これは勿論成功し、彼らはエジプトまで引き返します。当然罪を着せられたベニヤミンだけが拘束され、他の兄弟たちは無罪放免となるはずでした。しかしここで兄弟のユダが口火を切って自分がベニヤミンの身代わりになる事を申し出ました。なぜならベニヤミンはヤコブの最愛の末子だったからです。彼がエジプトの奴隷となって戻れないと、父ヤコブは悲しみながら死ぬ事になるからです。
 このやり取りを聞いていたヨセフは、もはや自分を制することが出来なくなりました。そして泣きながら自分の身分を明かしたのです。兄弟たちはかつてヨセフを憎んでエジプトへ向かう商人に売りつけ、ヤコブの家に戻りましたが、長い年月が経過した事と、ヨセフが奴隷の身分から高貴なエジプトナンバー2に昇格した事があって、まさか目の前にいるのがヨセフとは気づかなかったのです。兄弟たちがヨセフの告白で驚愕したのは当然です。実はここは創世記の中でも最も感動的な場面の一つで、私の概略よりも聖書を読んで頂いたほうが良く分かります。最後に少しだけ触れておきます。ヨセフのあかしです。
 「それで神は私をあなたがたより先にお遣わしになりました。それは…大いなる救いによってあなたがたを生きながらえさせるためだったのです。だから、今、私をここに遣わしたのは、あなたがたではなく、実に、神なのです。神は私をパロには父とし、その全家の主とし、またエジプト全土の統治者とされたのです…あなた(ヤコブ)はゴシェンの地に住み、私の近くにいることになります。あなたも、あなたの子と孫、羊と牛、またあなたのものすべて」(創世45:7,8,10)。