ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

病院ミスをなくす為の指さし呼称

 2012年3月23日の朝日新聞夕刊では、「安全第一」の5回目として「声を出してはじめよう」という提案が実行されている病院を紹介していました。
 それは群馬大学医学部付属病院です。多忙な病院のスタッフ、絶対ミスを犯さないという事はあり得ません。しかしその頻度をぐっと減らすという努力なら出来ます。そこで看護師長の大谷さんが新たに提案したのが「指さし呼称」というものです。壁のポスターや機械のモニターを見ながら指さしして、声を出してみようという事です。

 夜勤と日勤が交代する午前8時半、あわただしい中でも、重篤の患者さんの点滴は続けられています。そこで右手の人差し指を突き出し、声を出して「名前よし、薬よし、使用量よし、流量よし、ラインよし、記録よし」と言ってみる事が大切なのです。それによって病院の分析でもミスの頻度が相当減ったそうです。 この声を出してという提案、グーグルの検索を見ても群大病院だけでなく、各地の病院でも実施されるようになりました。左の図は神戸市立医療センター西市民病院のサイトからお借りしたものです。
 こうしたミス減らしの努力の背景には、横浜市立大学病院で患者を取り違えて手術をしてしまったという、およそ考えられないような事態が生じた事や、都立広尾病院での消毒薬と点滴薬を取り違えて患者を死なせた事件などがあります。後者の場合、死亡されたのは、私の大阪時代、伝道所に来ておられた方でした。ご主人の東京転勤で一緒に来られた為に、事故に遭遇してしまいました。ご主人は今も医療ミス根絶の為に動き回り、本も出しています。大阪茨木市山手台にお住まいでした。私も母と伺った事があり、その日が2月11日建国記念の日という事もあって、絶対忘れられません。
 朝日の記事では他にも危険予知訓練(KYT)というものも広がって、各地の病院で積極的に研修がされているようです。
 この声を出してミスを防ぐという事、聖書にも適用されています。提案者はモーセという出エジプトを果たした大指導者でした。申命記27:15−26に出て来ます。彼は幾つかの重大なミス=罪を犯した者はのろわれるという事を、イスラエルの民に周知させました。民は確かにモーセの言った事を聞いて確認し、アーメンというヘブル語(その通りですという意味)で一斉に答えています。指を突き出したかどうか分かりませんが、この声を出してアーメンという事は、相当効果があったのではないかと思います。
 「『職人の手のわざである、主の忌みきらわれる彫像や鋳像を造り、これをひそかに安置する者はのろわれる。』民はみな、答えて、アーメンと言いなさい。『自分の父や母を侮辱する者はのろわれる。』民はみな、アーメンと言いなさい」(申命27:15−16)。
 この後まだ10の罪を犯してのろわれる人々の事が記されています。
 冒頭の呼称で言うなら、「名前、アーメン、薬、アーメン、死容量、アーメン…」という事になります。アーメンは作家田中小実昌氏の短編小説『ポロポロ』にも出て来ます。どうです、呼称する事により皆様もヘブル語の単語を一つ覚えた事になります!