ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

パピルス紙の作り方

 2012年5月30日の朝日新聞に「パピルス紙の作り方」という記事が載っていました。
 パピルスは以前何らかの展覧会があった時購入した事があります。手にした事のない方は7〜9月に東京で開かれる「大英博物館古代エジプト展」にゆけば、お土産として売られるのではないかと思いますので、是非ご覧になってみて下さい。

 パピルス草(*英語のペーパーの語源)は古代エジプトナイル川流域、特に河口付近の湿気の多い土地に生えていました。高さが2〜3メートルにも達する多年草です。紙を作るには、その茎の外皮(*その外皮をビュブロスと呼びますが、ギリシャ人はパピルスの事をビュブロスと呼び、それが後にブック=本や、バイブル=聖書の語源となったようです)を剥ぎ、それを水に浸し、乾く前に取り出して、幅や長さを揃え、槌のようなもので力を加えて叩いて接着させます。さらに巻き物にする為には、アラビヤゴムを用いて繋ぎ合せたようです。

 古代エジプトでは「死者の書」(グリーンフィールドパピルス)という巻き物が世界で一番長いものとされ、大英博物館に収められているものは、約37メートルもあるそうです。
 それはエジプト新王朝の紀元前950〜930年頃に作られたそうです。
 聖書の写本もこのパピルスから作られたものが多く残っています。有名なのがチェスター・ビーティ写本と呼ばれるもので、聖書の写本としては最古に属し、紀元200年頃のものです。下記。年月と共に繋ぎ目から破れます。

 この写本はP45,46,47などと呼ばれ、四福音書使徒行伝、ヘブル書、黙示録の一部などが含まれています。
 このパピルスによる紙は、紀元4世紀頃羊皮紙にとって代わられ、現在各国訳の聖書の元になっているギリシャ語写本の代表的なものは、シナイ写本、バチカン写本です。
 ちなみに現在旧約聖書(へブル語)は、紀元1008年に羊皮紙で書かれたレニングラード写本というものが編集されています。ビブリア・ヘブライカとして販売されています。
 旧約聖書ではパピルスは4箇所に出て来ますが、ヘブル語はゴーメーです。イスラエルはエジプトで苦しめられ、それでも民が増えてゆくので、エジプト王は、生まれた全ての男子を殺せという命令を出しました。その時後の出エジプトの指導者となるモーセは、パピルス製のかごに入れられ奇跡的に助かりました。
 「しかしもう隠しきれなくなったので、パピルス製のかごを手に入れ、それに瀝青と樹脂とを塗って、その子を中に入れ、ナイルの岸の葦の茂みの中に置いた」(出エジプト2:3)。
 新約聖書ではもはやパピルスは登場しません。たった一箇所ですが、羊皮紙の聖書の事が記されています。使徒パウロの晩年に、羊皮紙で書かれた聖書が存在していたようです。
 「あなたが来るときは、トロアスでカルポのところに残しておいた上着を持って来てください。また、書物を、特に羊皮紙の物を持って来てください」(テモテ第二4:13)。