ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

『チームバチスタの栄光』ではじめて「死亡時画像診断」を普及させた海堂尊氏のテレビ登場

 海堂尊氏については、このブログでもしばしば触れています。デビュー作の『チームバチスタの栄光』(宝島社)を夢中で読み、そこに初めて出てくるAi(=死亡時画像診断)がもっと普及すればよいがと、海堂氏と共に私も願いました。
 その氏が2010年〜2012年、CS朝日ニュースターで登場し、「海堂ラボ」というトーク番組が全36回放映されたとの事です。それが本となったのが『日本の医療この人を見よ』「海堂ラボ」vol1です。ここでは著名な方々も含め、12名の医者乃至は医事に関わっている人々が出て来ます。
 それぞれに面白かったのですが、特にその2回目の山本正二医師(一般財団法人Ai情報センター代表理事)の話が面白かったです。山本医師は千葉大医学部卒で、海堂氏の後輩に当たります。そしてその影響を受けてAi技術を学び、現在Ai界のトップを走っている人です。

 私たちはどこかで変死体が見つかると、通常司法解剖というものが行なわれる事を知っています。それはまず「体表懸案」という事から始まりますが、検察官が行なった場合「検死」と言い、医者が行なった場合「検案」と言って区別しています。そしてどうしても死因が突き止められない場合、司法解剖が行なわれます。しかし実際には年間150万人の死者のうち、死因が不明な人の解剖比率は僅か3パーセントに過ぎないと言われています。それで真因が分からないまま火葬されて、後で問題になる事があります。その為に海堂氏は早くからAiによる死因救命を、司法解剖に先立って行なう事を提唱して来ました。

 それが弟子の山本医師に引き継がれているわけです。画像右は佐賀大のAi装置。
 山本医師によれば、医者は万能でないので、検案で死因を間違う事もあるので、遺族にきちんとした説明をする場合、Aiは必要だという事になります。しかしその普及はまだまだです。なぜなら画像診断は放射線科医師が行なう事になっていますが、死後画像診断となると特有の変化がある為、読み取りが非常に難しくなり、正確に読み取れない事が多々あるからだそうです。それゆえその専門家の養成が必須となってきます。さらにお金やスペースの確保もしなければなりません。是非国の補助を受け、この診断法がさらに普及する事を臨みます。
 ところで聖書のイエス・キリストですが、その死因についてはなかなか難しいところがあります。次の箇所は死後、ローマの兵士が槍でイエスの心臓を突き刺してみた時の記事です。

 「しかし、兵士のうちのひとりがイエスのわき腹を槍で突き刺した。すると、ただちに血と水が出て来た」(ヨハネ19:34)。
これはローマの兵士がわき腹から心臓にまで達するほど、槍を突き通したという事です。それは心臓を包んでいる心膜(心嚢)に含まれている水様液と、心房か心室の血と思われます。しかしそれは死の駄目押しであっても原因ではなく、既にイエスは死んでおられました。19:33で「イエスがすでに死んでおられるのを認めた」とあって、死の確認はされていたのです。普通十字架刑ではかなり長い時間にわたり苦しみ抜いた挙句に死ぬのですが、イエスは他の二人の処刑者たちよりも早く死んでおられました。既に相当の苦悶があり、その肉体が弱り果てておられたのかもしれません。けれどもイエスは私たちの罪を負って十字架につけられたわけですから、罪の報いが死であるからには、「彼は罰せられ、神に打たれ、苦しめられた」(イザヤ53:4)とある如く、何らかの形で神に打たれたと考えるのが合理的でしょう。但し死因の断定は出来ません。
 そこでイエスの時代にAi装置が存在していたならと思った次第です。そうすれば画像だけである程度イエスの死の真因が掴めるなどと、とりとめのない事を考えてみました。