ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

スペインのネアンデルタール人植物の癒しの性質を知っていた

 7月17日のサイエンスデイリサイト(http://www.sciencedaily.com/releases/2012/07/120718131348.htm)では、上記の題で研究内容が紹介されていました。スペインのバルセロナ大学等の研究者たちの研究成果です。
 それによりますと、ネアンデルタール人は加熱調理した植物性食品を食べていただけでなく、その栄養価とか薬としての特徴まで理解していた事が分かりました。
 現世のネアンデルタール人絶滅は3万〜2万4千年前と想定されていますが、彼らは主として肉食であると考えられていました。しかしいろいろな分析が進むと、広い食事内容の証拠が増えて来ました。植物微化石の質量分析法などの進歩で、スペインのエル・シドロン洞窟から見つかった5体のネアンデルタール人化石のうち、「歯石=歯の沈着物」(歯周病予防の為苦労して除去しています)に注目して分析が進められたのが功を奏しました。図はhttp://www.odc.ueda.nagano.jp/page071.htmからお借りしました。

 その結果歯石からはでんぷん粒、アズレンクマリンといった植物性有機化合物が見つかり、さらにナッツや青野菜も食べていたらしい事が分かりました。
 特にでんぷん粒はひび割れしていたり、焼いたりした痕跡があり、食べる前の過熱が推測されるそうです。
 また他のサイト、例えばナショナル・ジオグラッフィク日本版などを見ますと、このアズレンクマリンについては、セイヨウノコギリソウカミツレというように特定されていました。
 セイヨウノコギリソウは、キク科多年草で薬用植物として利用されていたそうです。花と葉に発汗・解熱作用があるとの事です。風邪に効果があります。
 カミツレもやはりキク科の薬用植物として古くから利用されていたようで、消化不良の改善が見られるそうです。
 両者は栄養価のほとんどない苦い味のする植物で、それらがわざわざ食されていたのは、何らかの治療目的での使用が考えられると研究者たちは言っています。
 さらに歯石を分析すると、肉に由来する蛋白質や脂質の痕跡がほとんど無かったという結果が出ました。
 それらを総合すると、ネアンデルタール人はこれまで「肉食」と思われていたのが、「草食」系と、イメージを変えなければならなくなりそうです。そして題にもありますが、植物の癒しの性質もよく知っていた人々だったという事です。
 私たち聖書を信じる者たちにとって、この発掘成果はいっそうその記述を裏付けるものとして注目されます。
 なぜなら創世記のはじめには、造られた人間は「種を持つすべての草と、種を持って実を結ぶすべての木をあなたがたに与えた。それがあなたがたの食物となる」(創世1:29)とあって、当初人間は植物を食べて生きるよう設計されていた事が記されているからです。肉食が神によって公式に認められたのはノアの洪水以後の事でした。
 その年代は今からほぼ4400年ほど前で、現世の科学者たちは3万〜2万4千年前に絶滅と言っていますが、その年代測定法自体コンピュ-ターによる模擬計算を元にした仮説を含み、再現不可能であって、年代が古く出やすい事があります。
 科学技術の発展で、この歯石の研究はかなり画期的なものになりそうです。聖書の記述の信憑性を裏付けるものとなるからです。