ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

米国アーミッシュの居留地が増えている

 2012年7月27日のサイエンスデイリサイト(http://www.sciencedaily.com/releases/2012/07/120727131544.htm)に、「専門家の推定では、米国で3・5週ごとに新しいアーミッシュの共同体が設立されている」といった題の記事がありました。
 このアーミッシュというのは、以前ブログでも取上げた事があります。ウイキペデイアを調べて見ますと、米国を主体として居住しているドイツ系移民の宗教集団で、移民当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足生活をしている人々を指して使用されています。ドイツにいた頃は、指導者メノー・シモンズの名前をとって、メノー派とも呼ばれていましたが、その系譜は初代教会にまで辿る事が出来、キリストの教えを純粋に保って来たという事で、私の所属するバプテスト教会とあまり変わりません。他の宗派から移って来た人々に再洗礼(もう一度浸礼の儀式を施す)を授けたという事で、「再洗礼派」としても知られています。プロテスタントとは一線を画します。ただ米国でのライフスタイルは特異で、ウイキペディアが簡潔にまとめています(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5)。
 彼らの特色の一つとしては、車を使わず馬車で移動している事です。

 そして基本は自給自足の農業経営です。

 他のサイトでも、他に聖書と礼拝を徹底させる生活を送っている為、それと関係ない本は一切読まない、礼拝で歌われる賛美歌・聖歌以外の音楽は禁止、大学までの高等教育は受けさせない、化粧は禁止、派手な服装の禁止、離婚の禁止など、聖書的観点からは理に適った戒めがあります。私なら溶け込めると思います。しかしそうでない生活に慣れた人々なら、極めて難しいでしょう。
 しかし上記サイトを見ますと、米国のアーミッシュは現在他のいかなる教派よりも急速に成長していると言っています。人口調査によると、彼らは米国、カナダのオンタリオ州などに、456の居留地を持ち、およそ25万1千人の人々が、そうした地域に散らばって生活しているそうです。その勢いで行きますと、2050年の後直ぐに、100万人の人々と、1,000の居留地になりそうだという予測がされています。そうなると農村地帯の経済、文化、社会、宗教的な変化がもたらされる程になります。しかしそれでは農業の自給が追いつかなくなるので、彼らの中には大工仕事や建設業関係に職を得る人も出て来ます。
 彼らの人口は約20年毎におよそ2倍となっていますが、その理由として大家族主義が挙げられます。彼らの息子・娘たちの大多数がアーミッシュの共同体に留まっているからです。勿論そうした若者たちは、最初からそうだったのではありません。人間には自由な選択権が与えられており、それをアーミッシュの人々も心得ています。ですから若者たちは16歳になると、親から離れて俗世間で暮らす事が認められています。そして酒・タバコ・麻薬の使用も自由です。しかしその後共同体に戻って来た若者たちは、聖書の厳密な儀式であるバプテスマを受けて共同体に加入します。その上できちんと礼拝を守っています。
 米国ではオハイオ州が居住者の数はいちばん多く、次にペンシルベニア州インディアナ州の順になっています。
 そんなアーミッシュの人々ですが、私から見て唯一の弱点は、共同体の外に向かって「悔い改めて福音を信じなさい」という、キリストの命じられた宣教活動を積極的に行っていない事です。少数派としての長い迫害の生活があったのも理由の一つでしょう。
 それでも驚異的にその数が増加しているのは、新たに共同体に加わる若者たちが、他の既成宗派の学者・パリサイ人的な信仰と行いに飽き足りないものを感じているからだろうと推測しています。もし福音の宣べ伝えがもっと積極的に行われていたら、その数はもっともっと増えるのにと思います。
 原発事故以来エネルギー問題が深刻化していますが、彼らのいわば「原始的な生活」はもっと見直されてしかるべきだと考えます。