ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

なぜ女は男より長生きするか

 2012年8月2日のカレント・バイオロジー(現代生物学)サイトでは(http://www.cell.com/current-biology/retrieve/pii/S0960982212008093?script=true)、「ミトコンドリア:母親から受け継がれ、男性は老化する」といった題で、論文の要旨が載っていました。いつもながら情報が少ないので、サイエンスデイリサイトの紹介も参照しました。そちらの題は「なぜ女性は男性より長生きするのか:それは私たちの遺伝子の中に(解くかぎが)ある」といった題になっています。
 女性が男性より長生きする理由は、ネットの情報を見ても様々な説があって、まだその問題に決着がついていない事を知りました。
 ところが今度の研究はわりに有望なようです。モナーシュ大学のダミアン・ドウリング博士ら3人による研究成果です。
 それはミトコンドリアDNAの中にあるという事です。左下図はグーグル画像からお借りしました。

 ミトコンドリアはほとんど全ての真核生物の細胞に含まれる細胞小器官です。細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどは、直接、あるいは間接的にミトコンドリアからATP(=アデノシン三りん酸)の形で供給されています。研究はオスメスのショウジョウバエを使って行われました。
 ここで重要な事は、子どもはその大半の遺伝子のコピーを、父親と母親から半々ずつ受け取るのに、ミトコンドリア遺伝子は母親からのみ受け取るという事です。ですから研究者たちによると、オスを傷つけるミトコンドリアの突然変異が生じ、それがメスには影響を与えなかったとすると、その突然変異は気づかぬうちに自然選択の「注視」をすり抜け、数千世代を経てからその多くが蓄積して、オスだけを傷つけ、メスは無傷という事になります。
 MITの大学生物学教科書によれば、「ミトコンドリア遺伝子の突然変異は、電子伝達鎖の複合体の1個に影響してATP産生低下を起こす。こうした突然変異は、神経系や筋肉、腎臓などの高いエネルギーを必要とする組織において特別で顕著な影響を及ぼす」とあります。それゆえミトコンドリアは、オスの健康に影響を与える、突然変異の「ホットスポット」という事になります。
 それでドウリング博士によると、研究成果は「ミトコンドリアDNAにおける多くの突然変異は、オスがどれほど長生きするか、また老化がどれほど早まるのかという事に影響を与えているという事を示した」と言っています。
 なるほどそれで人間でも女は男より長生きするという事ですか。
 聖書では特に女が男より長生きするという事は載っていません。男女に共通している事は以下の通り。
 「主を恐れることは日をふやし、悪者の年は縮められる」(箴言10:27)。
 主を畏敬する義とされた人は、一般に与えられたいのちを大切に管理しますから、長生きする事が多いです。勿論例外も多くありますが、それでも天に召されて永遠のいのちを受け継ぐ事になります。悪者はその罪により悪弊を多く抱き、そのいのちは縮められます。これも例外があります。箴言にもその事は書かれていますが、死んだ後永遠のいのちが授けられないという意味では、現世は機織りの時に横糸を通す為使う「杼」ほどの早さで過ぎ去ります。