ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

蝶のひどい異常が福島で見つかる

 2012年8月13日のBBCサイトで、ニック・プランプトンという人が上記の題で記事を書いていました。それによりますと、福島周辺では蝶の突然変異率が極めて高い事が、研究によって分かったそうです。環境に放出された放射性物質に曝された事で、蝶への突然変異がもたらされました。
 複眼、触覚、脚、翅の形の突然変異が生じています。放射性物質と突然変異との繋がりは実験室で確かめられました。原発事故から2か月後の5月、ヤマトシジミという成熟した144匹の蝶(事故当時は越冬していた幼虫)を、福島を含む各地10か所(白石、福島。本宮、郡山、広野、いわき、高萩、水戸、筑波、東京)から集め、ほとんど放射能の影響がない沖縄で研究がされました。

 研究者の一人琉球大学の大滝譲二教授は「昆虫類は放射能に対して非常に大きな抵抗性を持っていると思われていましたが、私たちの結果は予想外でした」と言っています。
 大滝教授らの研究では、特に放射線量の多い地域での突然変異を起こした蝶は、その翅が相当小さく、複眼も不規則な発達が見られました。
 その親世代の蝶を育て、次世代(F1)の蝶を調べると、親の世代に見られなかった奇形の触覚が現れていました。
 また事故から6カ月後の9月に同じように蝶240匹を採集して調べたところ、福島原発に近いところの蝶ほど、2倍を越える突然変異率になりました。
 これは放射能汚染を受けた食べ物の摂取の他、親の突然変異が子の世代まで受け継がれる事を示しています。
 さらにF2世代になると、もっと体の異常が増え、放射能による突然変異が明確に受け継がれている事を示しています。

 ちなみに沖縄で育った蝶に、同じ量の放射能を浴びせても、同じような突然変異が生じています。
 BBCニュースは簡略で、元になった8月9日のネイチャ誌電子版(http://www.nature.com/srep/2012/120809/srep00570/full/srep00570.html)を見ますと図が豊富です。それによりますと、最初の144匹の蝶にも若干の異常がありました(翅の斑点など)。次世代(F1)では、もっとひどい異常が見られ(触鬚、複眼、翅など18パーセント)、孫の世代(F2)では、さらにその異常さが増している事が分かりました(脚、触鬚、複眼、翅、翅の模様など33.5パーセント)。2011年9月に採取の成熟した蝶は、5月採取のものよりもっとひどい異常(50パーセント)が見られました。実験室で人為的に放射能を浴びせても、同じような異常が出現しました。そこでこの種の蝶は生理的・遺伝的損傷が福島原発から生じた事が確定しました。
 論文は親世代の異常の図示、F1世代の異常の図示、F2世代の異常の図示、2011年9月採取の蝶の異常とそのF1世代の異常の図示、外部被ばくと内部被ばくなどとなっています。それに討論結論などが入っています。かなり長いので読み通すのは難しいです。
 しかし蝶を使っての放射能による突然変異が立証されたからには、次にどうしても人間の事を考えざるを得ません。それは世代が後になるほど突然変異が蓄積してゆく事を予想させます。そして人間の場合、突然変異はがんを引き起こします。それは罪が代々受け継がれてゆくのと同じようです。
 「そういうわけで、ちょうどひとりの人によって罪が世界にはいり、罪によって死がはいり、こうして死が全人類に広がった…」(ローマ5:12)。
 *右上図は伴性遺伝の例で、ただ掛け合わせという事で載せただけです。