ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ウオール街占拠せよから1年

 2011年9月17日米国ニューヨークのウオール街で、アメリカ経済界、政界に対する一連の異議を唱える運動が起こりました。最も裕福な1パーセントが合衆国の全ての資産の34.6パーセントを所有しており、次の19パーセントの人口が50.5パーセントを所有している状況で、参加者たちは「私たちは99パーセント(の貧困層)」という言葉を掲げて、抗議のデモを行いました。
 それからちょうど1年経過した2012年9月17日、各地でそれを記念する集会が持たれ、マスコミが一斉にそれを報道しました。

 集会参加者は1年前の運動拠点ズコッティ公園で、この運動の1周年を祝い、ニューヨーク証券取引所に向けて出発しましたが、今回警察は強硬でブルームバーグサイトでは、182人が逮捕されたとの事です。数百人と言われる参加者でしたが、去年に比べるとぐっと減っています。去年はこの公園でテントが張られ、多くの人々が座り込んで気炎を上げましたが、特に強力な指導者がいたわけでもなく、皆が集まって整然と秩序をもって運動を継続させていたようです。
 米国在住のマクレーン末子氏が良質のルポなどをブログに書いていますが、ニューヨークは勿論、アリゾナ州でのルポでも「51%が49%をおさえつける多数決型民主主義ではなく、一人でも異議があれば合意するまで話し合う。半ば決まったところで、一人が異議を唱えると、また初めからやり直しだ。討議内容は、デモ行進のルートから、喫煙場所をどこにするかなど多岐にわたっている…」と述べておられます(http://www.newslogusa.com/?p=1452)。先ごろ書いた湯浅さんんの民主主義過程と同じですね。実に手間がかかります。でもそれが日本でも「国会を包囲せよ!」の運動でも採り入れられました。
 タイム誌電子版(http://moneyland.time.com/2012/09/17/occupy-wall-street-one-year-later-did-it-make-a-difference/#ixzz26v9S6GC6)では、「ウオール街を占拠せよ:1年後何かが変わったか」といった題で、若干変わった事柄を示しています。
 1デビットカード(=即時決済カード)手数料の廃止。昨年バンクオブアメリカでは客に対して、デビットカード使用時に手数料5ドルを徴収すると宣言しました。これは同銀行が四半期利益を62億ドルも挙げた後発表したもので、消費者の怒りが爆発しました。結果としてバンクオブアメリカは手数料を廃止しました。
 2銀行間振替日。大手銀行の口座は閉鎖され、信用組合などの方へ新規口座として流れました。そこではたとえ一時的な効果にせよ、大きな利益を上げる事が出来ました。日本も日立や三菱の主力銀行などに預金口座を持っている方は、東京の城南信用金庫などに預け替えるほうが良いでしょう。
 3学生ローンの軽減。毎年学生ローンの負担は増加の一途を辿っています。その重荷をオバマ政権は軽減させました。
 4財政改革。2008年の金融危機に鑑みて、議員たちは去年7月、消費者金融保護局を設立し、特に住宅ローン利用者に割高な保険を強制する、金融機関の慣行を取り締まる事にしました。
 日本も原発廃止まで、気の長い戦いが必要でしょう。
 ところで聖書の「占拠せよ」という運動は、イエス・キリストが行われた事で有名です。それはエルサレムの神殿の庭です。本来祈りの場であったそこを、いけにえのものを売ったり、代替としての金銭の両替を行っていた商人たちが占めていました。それで…。
 「イエスは宮に入り、宮の中で売り買いしている人々を追い出し始め、両替人の台や、鳩を売る者たちの腰掛けを倒し、また宮を通り抜けて器具を運ぶことをだれにもお許しにならなかった。そして、彼らに教えて言われた。『わたしの家は、すべての民の祈りの家と呼ばれる』と書いてあるではありませんか。それなのに、あなたがたはそれを強盗の巣にしたのです」(マルコ11:15−17)。
 ここでイエス・キリストは十字架までの一時的な期間にせよ、その庭を「占拠」されました!