ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

キューバ・グアンタナモ米軍基地にある対テロ収容所問題

 「彼らは囚人が地下牢に集められるように集められ、牢獄に閉じ込められ、それから何年かたって後、罰せられる」(イザヤ24:22)。
 2013年4月30日のタイム誌サイトでは、「グアンタナモ湾にある収容所閉鎖を再度誓う」といった題で、AP通信による短い記事を載せていました。

 5月2日の朝日新聞も短い記事を載せていました。
 グアンタナモの名前を知ったのは、ナオミ・クラインの『ショック・ドクトリン』を読んでいての事です。
 このキューバに米軍基地の対テロ収容所があるのは、うかつにも知りませんでした。山川世界史には、アメリカ合衆国は「1898年アメリカ=スペイン戦争に勝利して、カリブ海・太平洋のスペイン領植民地を獲得し…」とあります。それにより1903年新キューバ政府は米国に対して、グアンタナモ湾にある米軍基地の永久租借を認めました。それは1959年カストロ指導によるキューバ革命が起きても、変わらず存続して来ました。
 そして2001年米国同時多発テロが起きた後、ジョージ・W・ブッシュ政権は2001年10月から対テロ戦争と称して、まずアフガン侵攻作戦を開始しました。そして捕えた数百人ものテロ容疑者たちを、2002年1月からグアンタナモ湾の収容所に押し込めたのでした。
 イラク・アフガン人などの捕虜がそこに収監されましたが、恐るべき事にそうした戦争捕虜たちは一切の人権を剥奪され、虐待や拷問・虐殺が公然と行われ、ジュネーブ条約を無視したこれらの行為は世界中の非難を浴びました。そして捕虜たちは「連日のように行われる拷問・虐待によって身に覚えのない虚偽の自白を強制され、いつ解放されるとの希望も持てない状態で無期限に長期拘留されている」(http://www.news-pj.net/npj/kimura/025.html)状態が続いた為、2009年大統領選挙に勝利したオバマ政権は、この収容所を一年以内に閉鎖する大統領令を出していました。ところがそれは共和党ばかりでなく民主党内部からも反対論が出され、実現せずにいた為、収容者全166人のうち100人が、抗議の為絶食を続ける事態になりました。米議会がオバマ提案を拒み、捕虜たちを他に移す事が困難になっています。

 ニューヨーク・タイムズによりますと、このハンガーストライキを行なっている人々のうち、21人が鼻からの流動食を強制的に注入されています。イスラム教の顧問の話では、このストが終わるまでに多数の人々が死ぬと予測しています。
 事態が憂慮されますが、共和党のハワード・マケオン議員は、タイム誌記者の質問に答え、「大統領はグアンタナモ湾収容所閉鎖に対する二党の反対に直面している。なぜなら彼はそこの収容者に関して代案を持たず、今後のテロリスト捕虜に対する計画も何ら提示していないからだ」と言っています。そうした状況からオバマは今後事態は「もっと悪化する」「腐敗する」と述べています。「グアンタナモは米国の安全に必要ではない。それは高くつく。効果もない。国際的立場からしても、我々を傷つけている。テロ対策で同盟諸国の協調を低下させ、過激派募集の手段ともなっている」。大統領の怒りと悲鳴が聞こえて来るようです。
 この最も野蛮な国と化した米国の共和党を始めとする議員たちは、いまだテロ容疑者に人権なしと言い続けています。