ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

米国米ハドソン研究所からハーマン・カーン賞2013を受賞した安倍首相のスピーチ

 「また、戦争のことや、戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません」(マタイ24:6)。

 2013年9月25日安倍首相はニューヨークの保守系シンクタンクである「ハドソン研究所」に向かい、日本人として初めての「ハーマン・カーン賞」を受賞しました。
 25日のハフポスト・ジャパンサイトによると、この賞は「国家安全保障に献身し、創造力や先見の明のある指導者に毎年与えられる賞である」と記されていました。過去の受賞者はロナルド・レーガンヘンリー・キッシンジャージョージ・シュルツ等々です。
 安倍首相は受賞後この研究所主催の会合でスピーチを行いました。その内容は既にマスコミで伝えられています。9月29日の沖縄タイムズ社説「『積極的平和主義』それで何がしたいのか」から、要点を記してみますと、ハドソン研究所では「愛する国を積極的平和主義の国にしようと決意している」と述べました。また26日の国連演説でも「積極的平和主義の立場から国連平和維持活動(PKO)をはじめ国連の集団安全保障措置に一層積極的に参加できるようにしていく」と述べました。他にも銘記すべき発言は多くありますが、この「積極的平和主義」という言葉が多発されているので、沖縄タイムズ論説委員は「積極的平和主義という言葉は、口当たりのいいスローガンではあるが、中身はあいまいではっきりしない」と終始言い続けていました。
 さらにハドソン研究所のスピーチでは、「『私を右翼の軍国主義者とお呼びになりたいならどうぞ』と挑発してみせた」と記述しています。そこで社説の終わりあたりで編集委員は、「相手国の国民感情を逆なでするようなユーモアの感じられない発言は外交的にマイナスだ」と断言しています。
 そこでこの「積極的平和主義」の意味をもう少し突っ込んでみましょう。「右翼の軍国主義者」は「a right-wing militarist」で明快です。まさに右翼タカ派の本性をあらわに示したと言ってよいでしょう。
 問題が前者で英語は「Proactive Contributor to Peace」となっています。普通は「positive pacifism」位だと思いますが、ここで「proactive」という言葉がわざわざ使われました。それについて、花崎泰雄ブログ(http://blog.goo.ne.jp/hannazackie/e/f4390785bd4f2c36ea5549a69e7bbfe8)で、花崎氏が詳しく論じています。
 氏は英英辞典などを参照しつつ、「proactive」という形容詞が「平和かく乱の気配を感じ次第、先制的に平和維持行動に出る態度」と結論付けています。私の辞書でも「事前の策を講じた」とあります。ネットの辞書にも「(政策、人または動作について)起こった後に、それに対応することを待っているよりむしろを何かを引き起こすことによって、事態を掌握するさま」とあります。私たちの想定する「積極的」とは、全くイメージが異なります。花崎氏はハドソン研究所の安倍氏のスピーチを読み込み、それを要約すると「積極的平和主義とは、軍事・安全保障問題を念頭に置いて、米国を平和の構築者と考え、米軍を世界の平和維持軍であるとみなし、日本は米国の随伴者にふさわしい安全保障政策を作り上げ、そのことを日本国民に周知徹底させる」事になるそうです。ですから花崎氏は結語として、「日本国首相のいう積極的平和主義の『平和』とは、どうやらPax Americana(*米国の支配による平和)のことらしい。たいそうな約束をしたものである」と言っています。それはまたイエス・キリストの言われた真の意味での「平和をつくる者」、武具無き平和と全然違います。ベトナムイラク、アフガン…と続いた米国の先制攻撃の随伴者として、それにふさわしい「軍隊」をこれから構築するつもりでしょう。戦前の「大東亜」(=東アジア・東南アジアに大日本帝国を盟主とする共存共栄の新たな国際秩序を建設しようという、第二次世界大戦における日本の構想)の復活も目論んでいるのではないでしょうか?米国のケリー、ヘーゲルがなぜA級戦犯の祀られている靖国神社参拝をしなかったか、それからも推測されます。
 再度言いますが、安倍氏は軍事的行動で平和を作ろうとする右翼の軍国主義者です。