ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

再びヘイトスピーチ(=憎悪発言)について

 「「在留異国人を苦しめてはならない。しいたげてはならない。あなたがたも、かつてはエジプトの国で、在留異国人であったからである」(出エジプト22:21)
 2013年10月7日ヘイトスピーチに対して、京都地裁から初の判決が下り、学校の半径200メートルでの街宣禁止と約1200万円の賠償を命じました。毎日新聞ではその翌日社説でその事を取り上げていました。それに対して「在日特権を許さない 市民の会(在特会)」は大阪高裁に控訴し、まだ裁判での争いも続きます。

 10月15日の朝日新聞関西学院大学の教授金明秀さんが、文芸批評で、それに関連して投稿していました。
 金教授はこの地裁判決が在特会会員の言動を人種差別を認めたけれど、かえって憎悪表現はネット上に溢れ、日本人の排外主義の根が相当深く張っている事を指摘しています。
 私は過去ログでも書きましたが(http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20130602/1370177642)、聖書的背景のない日本では、教科書でも、マスコミ報道でもいまだ「人種」という言葉が使われていて、それを大々的に広めたのが19世紀半ばのダーウイン著『進化論』である事を述べました。日本人のほとんどが進化論を信じているので、根が深いのは当然の事です。
 聖書ではノアの洪水以後、特にバベルの塔事件以後、ノア、セム、ハム、ヤペテとその妻たちの子孫が世界各地に散らばって行った事を伝えています。彼等は「大洪水の後にこれから、諸国の民が地上に分かれ出たのであった」(創世10:32)とある通り、諸国民と呼ばれ、人種ではありませんでした。
 ですから各地に散ってその地方で定着した後、一つの変化が生じました。それが暗褐色色素メラニンで、「全ての人間の皮膚に色をつけているます。それを多く持っている人は、黒い皮膚があるように見えます。ほとんどそれがない人の皮膚は白く見えます」(http://creation.com/the-genetics-of-skin-colour-in-peoplesomething-fishy)。
 ですから人種という言葉を平然と使うのは、教科書などで刷り込まれた米国の白人と日本人位ではないですか。
 そこで金教授は「日本におけるレイシズム(=人種差別)には少なくとも2種類のあらわれ方があることが分かっている。排外主義的レイシズムと同化主義的レイシズムである」と言っています。後者が見慣れない言葉ですが、金教授は「異文化集団に日本社会の『普通』で『正常』な文化への同化を強制する態度を指す」と定義しています。
 これはレイシストでない普通の人々でも犯しやすい罪です。例えば転校生はその土地の言葉を話さないうちは、「異質」な者として排除され、いじめを受けます。こうした例は枚挙にいとまがない程、日本にはびこっています。この心の罪の問題の真の解決が無い限り、いつでもどこでも私たちは同化主義的差別主義者になり得るのです。在特会と変わらない加害者になります。競争による最適者生存の論理で言えば、富裕・貧困、正規社員・ホームレス…。
 良識ある市民として振る舞おうとするなら、金教授の言われた2つのタイプのレイシズム、いつでも自己検証する必要があります。その場合私なら基準は聖書のことばです。