ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

視床枕での蛇を避ける本能的な神経細胞の働き

 「さて、神である【主】が造られたあらゆる野の獣のうちで、蛇が一番狡猾であった。蛇は女に言った。『あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか』」(創世3:1
 2013年10月28日のサイエンスデイリサイトでは、「脳における蛇:霊長類は蛇の認識が生まれつき備わっているか?」といった題で、論文が紹介されていました。
 研究したのは以前からこの問題を追っているカリフォルニア大学デービス校の人類学教授リンネ・イズベル、それに富山大学、ブラジリア大学の研究者たちです。イズベル教授は『果物、木、蛇』を出していて、蛇と霊長類の視覚の事を研究していましたが、今回アカゲザルの脳の「視床枕=ししょうちん」という部分に注目し、さらに研究を発展させました。

 皆進化論者で、この視床枕という部分は進化の過程で大きくなり、特に人間とサルを含む霊長類で大きくなったという事になっていますが、それは特に視覚の処理に関わっています。
 蛇は進化論の時間の枠組みでは、ほ乳類と共に1億年程前出現したとありますが、そのうちの毒蛇は6千万年ほど前からで、霊長類と木々や草原を共有していて、待ち伏せて襲う捕食動物でした。それで特に猿は蛇を恐れていました。
 共同研究チームの一人富、こんいち山大学の西条久男教授は、アカゲザルの学習や記憶なしに生じる本能的な応答に注目していましたが、イズベル教授の説を裏付ける為に実験を重ねました。

 その結果視床枕が蛇を発見する特別な神経回路を持っており、遺伝的にコード化されている事を示しています。
 チームは塀を巡らせた共同体の中で育てられ、以前に本当の蛇に出会った事のない雄雌のアカゲザルで実験をしました。その脳に電極を埋め込み、猿の顔・手の像と、幾何学模様そして蛇の像を見せました。すると視床枕の内側及び腹側の神経細胞が蛇の像にのみ敏感に反応しました。
 この研究に関与していなかったダートマス大学のドブソン教授は、「古い霊長類の祖先たちの視床枕は、アカゲザルを含む今日の高等な霊長類より、蛇の発見については分化しており、それが進化して複雑な顔の表情の処理をする能力を身に着けたのだろう」という事を示唆しています。
 私はこの進化論的な考え方を支持しませんが、冒頭旧約の創世記を見れば、蛇が女エバを誘惑し、罪に陥らせた事、その時から人間及び動物たちの死が世に入り、死の恐怖と蛇が結びついて本能的に蛇が嫌われるようになったと考えると、納得がゆきます。生まれながらに蛇の好きな人はまず居ないのでは?