ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

気候の変化でデング熱はヨーロッパへ

 「たまたまポプリオの父が、熱病と下痢とで床に着いていた。そこでパウロは、その人のもとに行き、祈ってから、彼の上に手を置いて直してやった」(使徒28:8)。
 2014年8月22日のサイエンスデイリサイトに、上記の題の記事がありました。英国のイーストアングリア大学研究チームによる成果です。あまり知られていない大学ですが、最近の調査でその50%の研究は世界トップクラス、計87%もの研究が世界レベルと評価されているそうです。
 今西アフリカではエボラ熱が猛威を振るっていますが、蚊を媒介に広がる熱帯のデング熱も相変わらず流行中で、発熱、頭痛、筋肉痛を主体に、様々な症状が現れる深刻なウイルス病です。

 画像はウイキペディアより。
 研究者たちは今デング熱が流行してしているメキシコで研究を続けました。そしてヨーロッパ諸国でそれが拡大する可能性について、モデルを作ってみました。もし気候が変化すると、この熱病の予測される経路として、地中海、アドリア海、イタリア北東部などが最も危険になるそうです。
 デング熱は毎年世界中で5千万人が感染し、ほぼ1万2千人が亡くなりますが、その地域はだいたい東南アジアと西大西洋です。このウイルスは温暖で湿度の高い条件下で繁栄しますから、似たような気候の地域では、今後さらに一般的になるでしょう。ここ数十年で、人口密度が急激に高くなったり、世界的な旅行が増加している事も、流行に拍車をかけています。やぶ蚊のうちネッタイシマカヒトスジシマカがこのウイルスを運びますが、幸いな事に人から人へは移らないそうです。

 既に2010年にはフランスとかクロアチアで感染例があった事が伝えられています。
 しかし通常は症状が出ても、点滴などによる治療により1週間ほどで治ります。
 研究者たちはメキシコで温度、湿度、降雨といった気候変動と、人口数や個人あたりのGDPを含めた社会経済学的な因子による影響を含めたデング熱の発生を分析し、それを欧州連合の27か国に当て嵌め、4回の時期に分けて予測しました。
 すると上記の地中海沿岸地域、特にイタリア、そしてスペインなどが流行する地域になるだろうという予測がなされました。勿論メキシコという限定された地域での研究なので、そのモデルによってはもっと広がる可能性があるでしょう。
*この研究紹介記事を読んでいた頃、ちょうど日本でデング熱と思われる病に冒された人が現われました。東京新聞の伝えるところでは、埼玉県在住の十代女性が感染したそうです。実に70年ぶりだとの事です。その後も感染者が増えました。
 日本では今この蚊は盛岡まで北上しているそうですが、冬は死ぬのであまり流行はしないようです。
 でも地球温暖化がもし進み、日本が亜熱帯化すると(藤田紘一郎氏の説)、こうしたウイルスがグローバルに蔓延する可能性があるとの事です。ひ弱になる一方の日本人、果たして大丈夫でしょうか?