ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

勿来漁港がいまだ復興しない

 「この川が流れて行く所はどこででも、そこに群がるあらゆる生物は生き、非常に多くの魚がいるようになる。この水が入ると、そこの水が良くなるからである。この川が入る所では、すべてのものが生きる。漁師たちはそのほとりに住みつき、エン・ゲディからエン・エグライムまで網を引く場所となる。そこの魚は大海の魚のように種類も数も非常に多くなる」(エゼキエル47:9−10)。

 2016年6月8日、家からすぐ近くにある勿来漁港を見学して来ました。勿来駅東側を通っている国道6号を南下してすぐ、勿来漁港の信号がある所を左折すると直ぐ見えます。
 ところがです。6月8日は水曜日でしたが、昼間出かけましたが、人っ子一人そこにいませんでした。写真右下。

 釣り人くらい出会ってもよさそうですが、本当に誰もいませんでした。ホントか?と思い、後日再度行ってみたら、2〜3人の釣り人だけいました。漁業関係者と見られる人は誰もいません。

 船は繋留されていましたが、漁師がいません。船に近づいてみると、手入れも放棄されたような網が甲板にありました。写真右下。

 明らかに勿来漁港は閉鎖されたままです。生業が絶たれています。トップの写真で二股に分かれた路の右側は厳重な柵が張られていて、進入出来ません。不心得な釣り人に荒らされると困るからでしょうか。
 撮影時からおよそ5年3ヶ月、いつ操業が再開されるのでしょうか?
 福島市浜通りの漁港を調べると、とにかく目立つのは相馬市の松川浦漁港といわき市小名浜漁港だけみたいです。それも現在はまだ試験操業段階です。両漁港とも3・11の津波により大被害を受けましたが、今は試験操業が出来るほどまで復興しました。
 でもまだまだ出荷制限されている魚種は多く28種になっていました。(昨年12月段階まではhttp://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2016/02/post_13327.htmlを参照)。現在キログラムあたり100ベクレルを超えると出荷制限です。
 陸地では帰還困難区域まで、あと5年ほどで一部は解除してしまおうという動きがありますが、この食べる魚についてはまだ未定です。
 なぜ勿来漁港をはじめ、福島の各漁港が不振にあえいでいるのでしょうか?
 勿論3・11原発事故による大量汚染水の海への流出の為です。セシウム137で京ベクレル、トリチウムは数十兆ベクレルとありました。
 何度も繰り返しますが、トリチウムは現在の技術では水と分離不可能で、魚での汚染状況は私にはさっぱり分かりません。セシウム137が基準になっているようです。
 ですから仮に本格操業になっても、トリチウムはどうなんだ?と疑問を持つ人は多く出るでしょう。故に事故からの年月が経過すればするほど、「風評被害」も定着してしまうような気がします。いや政府基準のキログラムあたり100ベクレルというのも、それ以上超えた場合の実害を把握しているから、制限を行っているのでしょうか?

 私が訪問した勿来漁港の海は青く透き通っていました。この海が原発事故で、目に見えぬ汚染を受けているのかと思いました。地元の人に訊くと、釣る楽しみはあっても、釣った後また放してしまう人が多いとの事です。
 魚という大切なタンパク源を奪った東電、その漁師の生業を奪った東電。勿来を含め、いつ福島の漁業復興が出来るのでしょうか?