ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

津波と福島第二原発

 「あなたがたは、わたしを恐れないのか。──【主】の御告げ──それとも、わたしの前でおののかないのか。わたしは砂を、海の境とした。越えられない永遠の境界として。波が逆巻いても勝てず、鳴りとどろいても越えられない」(エレミヤ5:22)。
画像は福島民報サイトからお借りし、一部改変。
 2016年11月22日に震度5弱の地震が起きた福島では津波警報が出され、私が住む勿来では大丈夫でしたが他では生じ、特に福島第一、第二原発では1メートルの津波が観測されました。3・11の津波は15メートルほどとされているので、この1メートルというのはたいした事がないと思うでしょうが、防潮堤が全く手付かずの状態で(いわき市の四ツ倉、久ノ浜地方までは確認していますが、隣接する広野町から北はアクセス出来ず不明です)、実際第一、第二とも不具合が生じました。他のプラントならとにかく、原発に関しては絶対あってはならない事です。

 福島民報によると、第一原発では1〜4号機の「原子炉建屋の取水口付近から海への放射性物質の流出を抑える水中カーテン『シルトフェンス』が損傷した」とありました。規制委などは、そうした津波による汚染水の海洋への大量流出を懸念しています。今回はそれによる汚染水流出はなかったようです。もし大量流出があったら、試験段階の漁業に相当な影響を与えたと思います。その他海水の放射線を測定する機器が停止していました。廃炉にする第一原発では、このようなミスは日常茶飯事とも言えるでしょう。画像右はシルトフェンスで東電提供。
 問題は第二原発です。報道では3号機(上記画像の右から2番目)で、使用済み核燃料プールの冷却機能が約1時間半停止したそうです。そのプールには使用済みと未使用の燃料棒が2,544本保管されており、停止時のプール表面表面の水温は29.3度、冷却停止で1時間半後29.5度となりました。管理上の制限値は65度で、まだ7日間の余裕があったそうです。
 これをどう考えるべきでしょうか?たった0.2度と軽視すべきなのか、警報で出ていた3メートルを越える津波が到来したら、ここも結構危なかったのではないかと危惧するべきなのか、私には分かりません。やはり他にもダストモニター機器の停電がありました。
 東電は二日後、冷却停止は、プール脇にあるタンク内の水位低下だったとの見解を示しています。
 いずれにせよ、当事者にとっては些細な事かもしれませんが、原発ではあってはならないという点を再度強調したいと思います。
 これを受けて内堀福島県知事は、首相官邸で行われた政府主催の全国知事会議で、「県全体に大きな不安を与えた。こうした状況を含め、県内原発の全基廃炉を改めて要請する」と発言しましたが、居合わせた経済産業政務官は、全基廃炉には全く言及しなかったそうです。
 東電も政府も、この第二原発廃炉の事にはこれまで全然触れていませんでしたが、こうした津波による「緊急事態?」でも、口を閉じたままです。やはり再稼動を狙っているといわれても仕方がないと思います。