ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

幻の東北電力浪江・小高原発建設

 「人の心には多くの計画がある。しかし【主】のはかりごとだけが成る」(箴言19:21)。
 

 2017年2月1日の福島民報によると、およそ40年前、東北電力双葉郡浪江町と、南相馬市小高区にほんの少しかかる、135ヘクタールという広大な土地で計画していた、「浪江・小高原発」を取りやめ、まず浪江町に無償譲渡する事をを正式に決定しました。南相馬市小高区の8ヘクタールも、要請があればそうするそうです。
 東北電力原発としては、青森県東通(ひがしどおり)原発と、宮城県女川町と石巻市に跨る女川原発があり。いずれも原発事故以後稼動を停止しています。
 私はこの幻に終わった浪江・小高原発の事を全く知りませんでした。福島第一原発事故が起きてその計画が挫折しました。
 幸か不幸かという言い回しがありますが、第一原発事故は全く不幸な出来事でした。けれどもその為に建設予定だった原発が1つ減ったのは幸いというべきでしょう。
 2月1日の報道では、東北電力は平成29年3月期の第3・4半期(28年4月〜12月)の連結決算を発表し、5年ぶりの減収減益になった事を示しました。その要因に停止中の原発の事は言及されていませんでしたが、今後東北・新潟以外での電気・ガス等の事業を推進する事も含めた成長を追及してゆくつもりです。
 脱原発という世界的潮流の中で、既に東芝はその事業を縮小する方針でいますし、日立も原発に関わる新技術の開発を断念しました。双方共巨額の赤字を出しています。
 ですから私は今後東北電力が女川と東通原発をどうするのか、注目してゆきたいと思います。国会前のデモのシュプレヒコールでは、この2つの原発の事はあまりに良く知られており、他のものも含め、廃炉!の大合唱になっている筈です。2月7日東北電力はこの2基の原発再稼動を、またまた最低1年は延期する事を決めました。原発再稼動は事業運営の最優先課題とされていますが、その軌道修正を迫れているはずです。さらに8日の報道では、女川原発について浸水対策が不十分だと規制委から指摘されており、こうした記事を眺めていると、東北電力はもう半分は、原発再稼動についてやる気を殺がれている気がします。
 一方広い面積を占める浪江町では、3・11の時の津波災害は大きかったものの、今後どうするべきか、そのビジョンが問われています。春の避難解除でも、人が戻って来なければ、描きようがないでしょう。
 「ぬか喜び」は出来ません。それにです、場所が海岸近くで南北に長く延びている為、国や県はこのうちの6ヘクタール分を、無人で遠隔操作や自動制御によって飛行できる、航空機ドローンの滑走路として借りるつもりでいます。イノベーション・コーストという構想のうちの一つですが、ブログ仲間の方が指摘されるように、究極的にはそれも挫折する事になるでしょう。それが浪江町を潤すことには到底ならず、私はこれを不幸になると見ています。浪江町としても、大々的に反対するだけの「体力」はありません。