ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

双葉郡視察の旅1

「そのとき、先に墓に着いたもうひとりの弟子も入って来た。そして、見て、信じた」(ヨハネ20:8)

 19年5月1日と2日、福島県双葉郡の市町を視察する旅に行って来た。いわき市を越えて広野町楢葉町富岡町大熊町浪江町南相馬市小高区、原町区を見て来た。

 そこでまず広野町に出来たふたば未来学園中高一貫校の前身広野中学を見学した。あいにくの雨でしかも連休中だから、外からしか見えなかった。

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 この中高一貫校は、はじめ高等学校の開校から始まった。2015年4月の事である。上記写真は広野中学で、まずこの校舎を借りて授業が始まった。

 そして2019年4月、国道6号西にふたば未来学園中高一貫校が新たにスタートした。私はこの情報がネットから分からず、この広野中学の裏に建てられているものと思っていた。完全なミスである。お詫びしたい。

 この高校の開校経緯は、2011年3月11日の福島第一原発事故から始まる。

 双葉郡内には双葉高校、浪江高校、浪江高校津島校、富岡高校、双葉翔陽高校(*大熊町)という5つの県立高校があった。いずれも原発事故で、当初或いは今も帰還困難となっている。それで地理的に遠く離れた地で授業を再開していた(これをサテライト校と呼ぶ)。

 ところがこの5高は元の校舎での授業再開の目途が立たなくなり、2015年からの募集を停止した。私の教会にもそれらの高校を卒業した信徒がいて、いつかまた開かれる事を願っている。

 そしてそれに代わる高校として、このふたば未来学園高校が全く新しくオープンしたのである。同時にそこがふたば未来学園中高一貫校として、新たな場所で始める事が策定され、この4月からそれが実現した。そしてスーパーグローバルハイスクールとしての指定を受けたのである。文科省が国際的に活躍できる人材育成の為に決めた。英語のカタカナ語化で、官僚の得意とする名称である。イノベーションコーストと共に、直接日本語に訳せない、わけのわからない言葉で、いわゆる東大話法に属する。

 だからこのふたば未来学園中高は、イノベーションコーストとの密接な関係がある。その応援団の名前からも推察出来る。内堀福島県知事、小泉進次郎衆議院議員などなど。

 しかしこの中高の立地する場所は福島第一原発から30キロ圏内である。2015年当時はまだ千葉県にいたから、その是非が随分論じられていた。

 今は復興一色だから、そういう話題はほとんど無い。けれども東電第一原発は今廃炉過程にあり、この先数十年と続く。どんな事態が起こるか予測出来ない。私は国道6号で広野町を通過する時、ここは本当に安全なのかといつも思ってしまう。

 また高校長は「生徒が地域の人と協働して未来を向きながら未来を作っていく」と謳っているが、それでは文科省の掲げる国際的人材の育成とはちょっと違う。その役目は東大が担うから、お前らは地域の復興に寄与する者となれ、というのが本音ではないか。

 「寛容性」や「他者への理解・想像力」を育成すると言うが、その裏でこの4月「学校いじめ防止基本方針」なるものも作成されている。実に細かないじめの様態例が載っているが、それが現実だろう。この学園に限らず、いじめはどこでも生じており、その心の「罪」が解決されない限り、それはずっと続く。

 原発事故を巡るいじめは特に陰惨で、輝かしい未来なんてとても言えないだろう。むしろ名前を変えて、「双葉キリスト教学園中高一貫校」を設立したほうが、未来に繋がるし、生徒に希望が持てるはずだ。

*前のプロバイダーPCデポとの解約が成立したのはよかったが、逆にネットに繋がらない日が18日になり、次のプロバイダーでの工事を含め、再びネットに繋がるのは、6月くらいになりそう。なのでコメント頂いても、閲覧出来なくなるので返答出来ない。御寛恕を請う。